オーストラリア出身で、これまでに何度もCTでの優勝を飾っているプロサーファー・ジュリアンウィルソン。過去最高成績でいえば世界ランキング2位という実績を持つ凄腕サーファーのひとりで、近い将来ワールドグランドチャンピオンになることも期待されています。
ここでは、そんなジュリアンウィルソンのプロフィールや、過去の大会実績、同じオーストラリアのミックファニングとのエピソードを中心にまとめてご紹介していきます。
ジュリアンウィルソンのプロフィール
名前:Julian Wilson ジュリアン ウィルソン
生年月日:1988年11月8日
国:オーストラリア
スタンス:レギュラー
身長・体重:180センチ・80キロ
ルーキーイヤー:2011年
WSL CT最高成績:2018年 2位
ジュリアンウィルソンは1988年11月8日生まれです。出身はオーストラリアのクイーンズランド州で、クーラムビーチをホームとして活動中です。ジュリアンウィルソンは母親が乳がんに罹り、それを克服したという経緯があることから、サーフボードの一部にピンクを取り入れていたりもします。
これは同じオーストラリア人であり、代表的なクリケットの選手であったマットへイデン(マシューへイデン)が同様にピンクのツールを使っていたことに由来するそうです。マットヘイデンは、同僚の妻を乳がんで亡くしていて、それを追悼すると共に、乳がん治療に対して世界中へ理解と認識を高めてもらおうと尽力した同国の英雄的アスリートでもあります。
ジュリアンウィルソンは身長180cm、体重80kgと大柄な体格で世界と渡り合うサーファーです。ダイナミックなエアーが持ち味で、世界ランクトップのプロたちの間でもその技術は高く評価されています。ジュリアンウィルソンがワールドツアーに参戦することになったのは2007年から、そしてCT入りしたのが2011年からです。キャリアとしては実に10年以上も世界の舞台で活躍しています。
このようにサーフィンの実力も充分で、前述のように勇敢な行動も含め、偉大なアスリートのひとりとしてオーストラリアでとても人気があるというのがジュリアンウィルソンです。
ジュリアンウィルソンのサーフィンの実績
ジュリアンウィルソンが初めて世界でのタイトルを手にしたのは、2012年ポルトガルで開催された「Rip Curl Pro Portugal」でのことです。前年にASPデビューを果たしていて、すぐのことですので非常に早くから結果を出していることになります。
2014年には、その年のワールドチャンピオンとなったガブリエルメディナを破って「Billabongパイプラインマスターズ」で優勝。年間タイトルには手が届かなかったものの、トリプルクラウンも獲得して飛躍の1年となっています。
ハワイで行われた「Billabongパイプラインマスターズ」にはミックファニングやケリースレーターといった名だたるサーファーたちが出場していただけに、この優勝は本当に価値のあるものとされ、ジュリアンウィルソンのワールドツアーの中でも思い出のシーンに数えられています。
その後、世界ツアーでの優勝を何度も飾っていて、世界ランキングでは2018年に最高2位まで登りつめています。ワールドチャンピオンにもっとも近いサーファーのひとりとしても注目を集めています。
ジュリアンウィルソンのインスタが熱い!
ジュリアンウィルソンは、自身のライディングやサーフトリップの模様をインスタグラムにアップしているのですが、そのフォロワー数は実に80万人以上。世界中にファンを持ち、彼のサーフィンテクニックを参考にしようとする人たちが注目をしています。非常に美しい情景や、ときには妻や子供の写真をアップしているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ジュリアンウィルソンのミックファニングとのエピソード
ジュリアンウィルソンはオーストラリア出身のプロサーファーです。2011年からワールドシリーズに参戦していて、現在のところ年齢的には中堅的な立ち位置ですが、すでに何度もCTで優勝を果たしている実力派。地元オーストラリアでは非常に人気が高く、サーフィン業界では企業のプロモーションビデオなどに出演して一躍知名度を上げたサーファーとなっています。
ジュリアンウィルソンの名前をさらに押し上げた出来事といえばやはり、2015年WTC南アフリカオープン戦での「シャークアタック事件」です。J-BAYで開催されたこの大会、ファイナリストとして名前が残っていたのはジュリアンウィルソンと、同じオーストラリア出身のプロサーファー・ミックファニングでした。
ミックファニングに関する記事はこちら
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/1685″]その事件は、まさに2人が決着を着けようとしていたファイナルヒートの最中に起こります。沖でパドリング中だったミックファニングに、一匹のホオジロサメが襲い掛かったのです。
ジュリアンウィルソンはいち早くその異常な事態に気付き、ミックファニングを助けようと救出に向かいました。ミックファニングは一度は水中に身体を持っていかれるも、ホオジロザメに対して殴打で応戦し、リーシュを食いちぎられるもなんとか生還します。
その際にジュリアンウィルソンへは「こちらに来るな」と合図を出したのですが、ジュリアンウィルソンはミックファニングのもとへ駆けつけ救出を最優先することを選んだのです。
この行動に会場のみならず中継を見ていた世界中のサーフファンたちが感動し、ミックファニングが無事だったことも含め伝説として語り継がれるようになりました。事件のあと、大会のセキュリティーにミックファニングと共に救助されたジュリアンウィルソンはインタビューでこう語っています。
「(大会の)結果なんてどうでもいいんだ。彼が生きているだけでよかった。今こうして2人でビーチに立っていることが本当に嬉しい」
このとき、ジュリアンウィルソンは27歳です。若さの中にある素晴らしい勇気に対して感動を覚えると共に、サーフィンをしているすべての人間が仲間であることを証明してくれたようにも感じられます。
こうしたこともあり、大会はミックファニングとジュリアンウィルソン両者に対して2位という結果が下され、ワールドツアーの8000ポイントが加算されることになりました。この年に関しては、勝った方のどちら共が1位10000ポイントを手にしていれば年間トータルトップになっていたのですが、それよりも価値のある名誉が贈られた結果となったように思えます。
ジュリアンウィルソンの厳選サーフィン動画
最後にジュリアンウィルソンのサーフィン動画を3つ紹介します。
まずはゴールドコーストでのフリーサーフィン動画
次に紹介するのはケリースレーター が開発に携わったウェイブプール「Surf Ranch」でのフリーサーフィン動画。
続いてはコントテスト動画、2018年CT最終戦、パイプラインでのガブリエルメディナとの試合でのライディング、このヒートでは負けたものの、本人も大きなガッツポーズをするほど難しいチューブをメイクしました。
ジュリアンウィルソンは世界王者にもっとも近い男
オーストラリア人として次の世界王者にもっとも近い男、それがジュリアンウィルソンです。同国において何度もグランドチャンピオンに輝いた実績のある、ミックファニングが引退ということもあり、さらにジュリアンウィルソンの活躍が期待されていますので今後のツアー成績や世界ランキングにも注目です。
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