太陽が照り付ける夏場のシーズンに欠かせないアイテムと言えば「日焼け止め」です。
サーフィンやダイビング、釣りなどを楽しむ方にとっても日焼け止めは重要なアイテムだと思います。
そんな日焼け止めですが、最近は海外を中心に規制が強まっているのをご存知でしょうか?
これには従来の日焼け止めに使われている成分が海に優しくないからといった理由があるのですが、実際に日焼け止めが原因でサンゴ礁が死滅してしまうケースもあるそうです。
そこで、この記事では海に優しい日焼け止めの選び方について解説をおこなっていきます。
反対に「海に優しくない日焼け止め」とはどういったものなのか?ということもご紹介していきますので、海でよく遊ぶという方はぜひ最後までご覧になっていってください。
海に優しくない日焼け止めとは?
ここ数年の間で、海外では日焼け止めと海洋汚染の関係性がよく議論されるようになりました。
そして、実際にハワイなどのいくつかの地域では特定の化学物質が含まれる日焼け止めの販売を禁止する法律や規則などが成立しています。
問題となっているのは従来の日焼け止めに紫外線吸収剤として使用されている以下の成分です。
・オキシベンゾン
・オクチノキサート
・エンザカメン
・オクトクリレン
特にオキシベンゾンとオクチノキサートに関しては、サンゴ礁の白化現象を引き起こす可能性が極めて高い物質として認められています。
このオキシベンゾンとオクチノキサートというのは、市販の日焼け止めにはだいたい含まれている物質です。
紫外線吸収剤としての役割を持っていて、日焼け止め効果が高いものにはより多く含まれています。
こうした日焼け止めの成分が海に流出することで、サンゴ礁を含めた海洋生態系がどんどん傷つけられているそうです。
次に「それでは逆にどういった日焼け止めを選べば良いのか?」ということをご紹介していきます。
海に優しい日焼け止めの選び方
海に優しい日焼け止めを使いたいと思ったら、まずはオキシベンゾンとオクチノキサートが含まれていないものを選んでください。
代わりとしては酸化亜鉛や二酸化チタンが使われているミネラル由来の日焼け止めが海に優しいと言われています。
また、日焼け止めにはほかにも色々な成分が含まれているわけですが、そうした物質の粒子の大きさというのも重要なポイントです。
日焼け止めの中には「ナノ粒子」と呼ばれる極めて小さい物質を組み合わせて作られているものがあるのですが、こうしたナノ粒子はサンゴ礁が吸収しやすいのであまり海に優しくありません。
そのため、海に優しい日焼け止めを選ぼうと思ったら「ナノ粒子不使用」と書かれたものを購入するのがベストです。
天然成分やミネラル由来の成分で作られている日焼け止めならナノ粒子が含まれている可能性が低いので、ぜひそうした部分もチェックしてみてください。
海に優しい日焼け止めおすすめ3選
ここからは海に優しい日焼け止めおすすめ3選をご紹介していきます。
どれもオキシベンゾンやオクチノキサートといった化学物質を使っていないものばかりで、サンゴ礁や海洋生物にとって害の少ない日焼け止めとなっています。
アルティメットサンプロテクターローションSPF50
こちらは資生堂から販売されている「アルティメットサンプロテクターローションSPF50」です。
独自のテクノロジーによって開発されたこちらの日焼け止めは汗や水分に強く、最大80分間の耐水性と耐汗性を備えています。
水に触れると日焼け止め効果がさらに追加されるという便利な日焼け止めなので、マリンレジャーを楽しむ方にはぴったりです。
ちなみにこちらは日焼け止めの規制が厳しいと言われるハワイで使用可能な商品となっています。
ハワイに出掛ける際にはぜひ事前に用意しておきましょう。
サンゴに優しい日焼け止め
こちらの日焼け止めは沖縄在住の金城由希乃さんが手掛けた商品となります。
すべて天然由来の成分だけで作られているため、サンゴ礁や海洋生物への害がほとんどありません。
紫外線をブロックするための成分としては主に酸化亜鉛を使用していて、そのほか保湿用の成分としてミツロウを配合しています。
また、すべて天然成分で作られているにも関わらず、日焼け止めとしては最高レベルである「SPF50+」「PA++++」を維持しているところが特徴的な部分です。
これなら世界中どこの海でも使用することが可能なので、サーフィンやダイビングを楽しむという方はぜひ一度試してみてください。
ちなみに酸化亜鉛を主成分とする日焼け止めは肌に塗ると白っぽくなると言われていますが、肌にしっかりと馴染ませればその白さも気になることがありません。
サーファーズダイアン UVミルク
オキシベンゾンやオクチノキサートといった紫外線吸収剤だけでなく、香料や着色料なども不使用という日焼け止めがこちらの商品です。
最大200分間の耐水性を兼ね備えたスーパーウォータープルーフ仕様なのに、落とすときは石鹸だけで簡単に洗い流せるというのが大きな特徴です。
なお、こちらも「SPF50+」「PA++++」という最高レベルの日焼け止めとなっていて、夏場のどんな場所でも高い効果を発揮してくれます。
ムラなくサッと塗れる使い勝手の良さもおすすめポイントのひとつとなっていますので、ぜひこちらも一度試してみてください。
世界の日焼け止め規制について
最後は、世界における日焼け止めの規制について解説をしていきます。
ここでご紹介する国や地域に旅行で訪れる際には、現地の法律や規則に従った日焼け止めを使用してください。
まず、サンゴ礁や海洋生物への悪影響がもっとも懸念される「オキシベンゾン」「オクチノキサート」の2つが含まれる日焼け止めの販売が禁止されている国や地域がこちらです。
・ハワイ
・フロリダ州キーウエスト
・オランダ領ボネール島(カリブ海)
上記の地域では基本的に「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」が含まれる日焼け止めの販売が禁止されていて、提供・流通も不可となっています。
そのため、実質的には使用することも認められていません。
(なお、医師からの指示があり、特定の医療機関から処方されたものは別として扱う)
また、世界有数のダイビングスポットとして知られるパラオでは「オキシベンゾン」「オクチノキサート」以外にも使用不可とされている化学物質があり、その数は合計10種類です。
これらの化学物質が使われている日焼け止めは販売だけでなく使用することも禁止されています。
ちなみに上記のような日焼け止めを販売した業者に対しては約11万円の罰金が科せられ、観光客が誤って持ち込んだ場合には没収という措置が取られるそうです。
そのためパラオに旅行で訪れる機会があり、日焼け止めを持っていくときには、事前に使用可能なものかどうか念入りにチェックしておきましょう。
(指定されている10種類の化学物質:オキシベンゾン/オクチノキサート/オクトクリレン/エンザカメン/エチルパラベン/ブチルパラベン/ベンジルパラベン/フェノキシエタノール/トリクロサン/メチルパラメン)
まとめ
海に優しい日焼け止めとはどんなものか?をご紹介してきました。
ご覧いただいたように世界では日焼け止めに関する規制が日本より進んでいます。
今後は島国である日本でも日焼け止めについての議論が活発におこなわれていくと思いますが、やはりまずは自分自身が海に優しい日焼け止めを使うよう心掛けていきたいものです。