高いエアーテクニックを持ち、世界トップクラスのサーファーからもそのエアリアルが賞賛されているブラジル出身のプロサーファー・フィリペトレド。持ち前の自由なサーフィンスタイルが人気で、ブラジルの次世代ヒーロー候補にも挙がる人物です。父親も元プロサーファーという彼のこれまでの経歴やプロフィール、また大会での実績などについて、ここでは詳しくご紹介していきたいと思います。
さらに、フィリペトレドが使うサーフボードのこだわりのフィンについても合わせて見ていきます。サーファー必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
フィリペトレドはブラジリアンサーファー
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フィリペトレドは2018年現在においてはまだ若手サーファーに分類される年齢ですが、すでに数多くの世界大会で実績を残しているプロサーファーです。
「小波の条件下においては世界一のエアーテクニックを持つ男」という評価を受けるフィリペトレドですが、最近ではビッグウェイブでのカービングやエアリアルもバンバンと決めていて、その成長がさらに期待されています。
父親もプロサーファーだったことからフィリペトレドは小さな頃から注目を集めていたサーファーです。ジュニア世代での実績も数知れず、2011年に弱冠16歳で出場した全米オープンジュニア選手権では、並み居る強豪を撃破し優勝を飾っています。
この実績を引っさげて翌年にはQSシリーズに参戦し、さらにその翌年2013年に18歳でワールドツアー参加にまで至っているというまさに才能の塊のようなサーファーです。最近のフィリペトレドのトピックスでいえば、日本の五十嵐カノア選手と対決することとなったチャンピオンシップツアー第4戦「オイ・リオ・プロ(Oi Rio Pro)」での一幕が有名かもしれません。
ラウンド3時点で対決することとなった両者でしたが、フィリペトレドがインターフェアの反則で処分対象に、またその後行われたフィジーイベントへの参加もなしという結果になりました。
インターフェアというのは簡単にいいますと、「波に乗る順番を守る」というルールです。基本的にはサーフィンにおいて、波のピークにもっとも近い人間がその波に乗ることができる、というのが一般的な認識です。(事故などを防ぐ役割もあります)
ただし、コンペティションなどの大会ではプライオリティーといって優先権が回ってくるようになっています。そのため、優先権を持っている選手であれば波のピークから離れていても波に乗って大丈夫ということです。
しかし、この大会での問題シーンはヒートのファーストセッションだったため、ノンプライオリティー状態での出来事となります。そのため、波に近いとされる選手(このケースでは五十嵐カノア)が乗らなければいけなかったところを、フィリペトレド選手が乗ってしまい反則ということになったわけです。
実際の映像を見ると分かりやすいのですが、見事に同じ波に対して2人がぴったりと乗っているところが見られます。これはこれですごく見ごたえのある映像のように見えますが、落水したフィリペトレド選手はヒート終了後に激昂し、ジャッジに詰め寄ろうとし追加で罰則を受けたということです。
映像はこちら↓
大会後にフィリペトレドは正式に謝罪をし、自分の非を改めていますが、本人が語ったように「ブラジリアンでありサーフィンに対して情熱的な気持ちがある」というところも彼の特徴といえるかもしれません。
フィリペトレドのプロフィール
フィリペトレドは1995年4月16日生まれ、2018年時点においては23歳と若手のサーファーです。ブラジルのサンパウロ出身で、元プロサーファーである父親と4歳上の兄の影響でサーフィンを始めるようになります。
4歳からすでにサーフィンをしていたということもあり、その類稀なセンスと非凡な才能を感じさせてくれるフィリペトレド。身長は175cm、体重60kg台後半と海外の選手の中では平均的かそれよりも少しだけ小さな印象です。
しかし、その体格を活かした小回りの効くトップターンやエアリアルが持ち味で、小さな波であればダイナミックなエアーを決めまくるというのがプレースタイルでもあります。そんなフィリペトレドに対して、世界のサーファーからの評価は高く、特にエアーは現時点で世界トップクラスともいわれています。
ちなみに2015年くらいまでは「小波世界一」と賞賛と皮肉がやや入り混じった部分もありましたが、世界ツアーでの優勝をかわきりにその実力が本格的に認められるようになりました。
フィリペトレドのサーフィンの実績
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エアートップクラスの実力を持つフィリペトレドの代表的な実績といえば、2015年のワールドツアー初戦で見せた、エアーとカービングを組み合わせ圧倒的なテクニックでパーフェクト10を出した瞬間です。
これは2015年のWSLツアー初戦「クイックシルバープロ2015」での出来事ですが、パーフェクト10を出したのは決勝戦のとき。世界の凄腕サーファーが集まる大会で決勝まで進んだフィリペトレドは、前年にハワイ・パイプラインで優勝実績もあるジュリアンウィルソンと対戦します。
この大事な局面で、10点満点を叩き出すほどの完璧なライディングをしたフィリペトレド選手は一躍知名度とプロップスを得て、世界の上位ランカーの仲間入りを果たすこととなりました。審査員全員が10点満点を出すというのも稀なことですから、その実力の高さが分かってもらえるかと思います。
フィリペトレドは、こうしたこともあり「小波世界一」という称号から真にエアーの上手い世界的な選手として認められるようになっていったわけです。
フィリペトレドのこだわりのフィンは?
フィリペトレドが主に使っているフィンのメーカーはFSC、特に軽量化にこだわったものがベストとしています。一般的に販売されているものであれば「フィリペ・トレドパフォーマンスコアトライ」が参考になるかと思います。
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日本のような小波環境下において抜群の機能性を発揮し、エッジの効いたターンにも有効的で、日本人向けともされていますので、ぜひその性能を確かめてみてください。
フィリペトレドのスポンサーは?
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フィリペトレドはビッグネームの企業をスポンサーに持つサーファーのひとり。メインはナイキやオークリーといったところで、そのほかエナジードリンクで知られるモンスター社などもスポンサーに名乗りを上げています。
また、こだわりのフィンでも紹介したFCSもスポンサーの一員であり、長い間フィリペトレドをバックアップしています。
フェリペトレドは目が離せないサーファー
もしかしたら東京オリンピックでもその姿を見ることができるかもしれない、若手ブラジル人サーファーのフィリペトレド。ぜひとも間近でのそのエアーを見てみたいものです。
また、今後ワールドツアーでのさらなる活躍と年間タイトルも期待されている選手ですので、注目度は増すばかり。これからも目が離せない世界トップクラスのサーファーです。
フィリペトレドのサーフィン動画まとめはこちら