『僕らのサーフキャンプ』キャンピングカーで行くサーフトリップ@南伊豆

5:30a.m. 藤沢を出発

冬の寒さが身に沁みる午前5時30分、藤沢市鵠沼海岸。僕らは一台のキャンピングカーにサーフボードを積み込み、この地を後にした。

向かう先は、豊かな自然に恵まれたサーフパラダイス、南伊豆。男女5人で、一泊二日のサーフキャンプトリップだ。

旅がはじまった。

あたりはまだ薄暗い。眼前を覆う真っ白い霧が、ヘッドライトの光に照らされて浮かび上がった。
僕たちを乗せた車は、曲がりくねった箱根の峠道をゆっくりと走ってゆく。

小一時間ほど坂を下ると、あれだけ濃かった霧が晴れ、とたんに視界が広がった。日の光がカーテンの隙間から車内に差しこむ。窓の外に目をやると、うっそうとした森が、現れては消えを繰り返した。

この山を下ったら、海ではいったいどんな波が割れているんだろう。コーヒーを淹れるあいだ、車に揺られながら、ぼうっと思った。

森が見えなくなり、景色がひらけた。心なしか、潮の香りがするような気がする。
目的地は海のそばのはず。そろそろキャンプ地に着くのだろうか。

10:00a.m. 南伊豆に到着

午前10時すぎ、目的地に到着。
天候は晴れ。冬とは思えない、暖かな陽気が僕らを出迎えてくれた。

キャンピングカーを宿泊地に停め、オーニングを張り出す。つづいて椅子とテーブル、焚き火の準備。

そうそう、昼寝用のハンモックを忘れるなかれ。旅には欠かすことのできない、大事なお供だ。

おおかたの準備を終えたころ、ふと、誰かがつぶやく。
「波、ありそうだよね。海行かない?」

「賛成!」

一気にサーフィン気分になった僕らは、いそいそとウエットスーツに着替え、サーフボードにワックスをかけはじめる。

思い思いのボードを持って、いざ出陣。
波はどうだろうか。楽しみだね。
そんなことを喋りながら、僕たちは自然と小走りになっていた。

海岸に近づくにつれ、さざめきが大きくなる。いい波が来ているのだろうか。期待に胸が膨らむ。

1:30p.m. Let’s go to Surf!!

午後1時30分。腹ごなしにはちょうどいい時間帯。

海のコンディションは良好だ。
サイズは腰から腹。風向きはサイドオフ。

風が少しだけ、冷たかったけれど、波に飢えたサーファーにとって、そんなことは些細な問題だった。

Taiga

Eri

Rinka

Ryoma


午後4時。海岸の両脇に突きでた岬が夕陽に照らされて、霞んだオレンジ色に染まっていた。

ファンウェーブに魅せられて、暗くなるまでサーフィンしてしまった。けれど、楽しかったからすべてよし。

5:30p.m. 焚き火とビール

ウェットスーツを脱いだら、いよいよパーティーの時間。

肉や魚、野菜におにぎり。それらを熱した網の上に敷きつめたら、ビールで乾杯!

みんなで焚き火を囲んで、今日一日のライディングを思い返す。
そうして、たわいもないことを喋っていると、なんだか言いようのない気分になってくる。

これが幸せってやつですね。

キャンプの醍醐味といったら、やっぱりマシュマロ。焦がしてしまっても、それはそれで美味しい。

お腹がいっぱいになったら、テーブルの上にプロジェクターを設置。
キャンピングカーをスクリーンがわりに、横乗りフィルムの上映会だ。

10:30p.m. そろそろ就寝

映画をみて、お酒を飲み、たっぷりと語らったら、そろそろ車内で寝る準備。

だがその前に、僕らにはしなきゃいけないことがある。寝床を賭けた「ババ抜き」だ。

勝ち抜けた人から順に、ベッドへ寝転ぶ。

いい波に乗って、焚き火を囲んでチルして。
とてもいい日だった。

明日はどんな波に乗れるだろう。それは明日の楽しみにして、ひとまず今日は、寝ることにしよう。

7:30a.m. 朝食はコーヒーとホットサンド

朝7時30分。車窓から差しこむ光で、目が覚める。暖房の効いたキャンピングカーの中で、僕らは冬眠明けのクマみたいに伸びをした。

ドアを開けて、車内に新鮮な空気を取り込む。コーヒーを淹れて、朝をはじめることにした。

そして、今朝の主役がもうひとり。
ベーコンやタマゴを挟んだ、お手製のホットサンドだ。

口いっぱいに頬張って、サクサクとした食感を味わう。

コーヒーとホットサンドは、女性陣からも大好評。
体と心に、すっかりエネルギーが充満された。

朝日が柔らかくて、なんだか、気持ちがいい。
さて、今日は何をしようか。

10:00a.m. みんなでアートワークショップ

午前10時。みんなで似顔絵アートのワークショップを開催。
画用紙の上で、鉛筆、クレヨン、絵の具を使って、自由にお互いの顔を描いた。

疲れたら、手を休めて考え、また描きはじめる。僕らは、いつの間にか作業に没頭していた。

それは、無我夢中で波に乗る、あの時の感覚と似ていた。
「絵を描く」って、サーフィンとリンクするところがあるのかもしれない。

1時間もすると、絵がはっきりしてきた。
色、大きさ、線の太さ、輪郭、みんな個性的で、面白い。

最後はそろって記念撮影。
「みんなちがって、みんないいかも」

イマジネーションあふれる、素晴らしい時間だった。

だんだん暖かくなってきた。
さぁ、ランチをすませて、海へ行こう。

1:00p.m. チルサーフィン

午後1時。2日目は、広めのビーチに移動して、波チェック。

サイズは腿から腰、たまに腹。風は弱めのサイドオフ。最終日には申し分のない、チルなコンディションだ。

僕らは昨日と同じように、ウェットスーツへ脚を通し、サーフボードを脇に抱えた。
それでは、行ってきます。

Taiga

Eri

Rinka

Ryoma


気がつくと、日がとっぷり暮れていた。
僕らは、夕陽に染まる砂浜に火照った身体を横たえる。

今日も、子どものように遊んだ。
まだまだ波はある。でも、もう帰る時間だ。

4:30p.m. 旅の終わり

どんな旅にも、いつかは終わりが来る。
午後4時30分。僕らは、暗くなった海を横目に、帰路についた。

僕らの冬のサーフキャンプは、満場一致で大成功。
南伊豆の豊かな波を堪能し、チルでスローなキャンプを体験できた。

「冬のキャンプ、ましてやサーフィンなんて、とてもじゃないけど、寒くて楽しめなさそう」
そんなことはない。要は、物事をどう捉えて、どう考えるか。その心意気が、旅にはもっとも大事なことだ。

キャンピングカーにサーフボードを積み込んで、仲間と旅に出てみよう。
きっと新しい発見とワクワクが、あなたを待っているはずだ。

キャンピングカーのレンタルは「KP Camper」

僕らが旅を共にしたのは、「KP Camper 湘南店」の新型キャンピングカー。
家庭用エアコンが装備されているので、寒い季節のキャンプにもバッチリ。
車外からアクセスできる防水のマルチルームで、サーフィン後の着替えも快適だった。

住所 神奈川県藤沢市鵠沼海岸1-4-13
電話番号 070-3827-4661
アクセス 小田急江ノ島線 鵠沼海岸駅 徒歩11分
HP・SNS HP:https://www.kpcamper.com
SNS:https://www.instagram.com/kp_camper/?r=nametag
その他 ・予約はHPの専用フォームから
・代々木公園店もあり

   

ALL Photo by Kazuki Murata

   

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