ここ最近、サーフィン人口の増加に伴って「サーフィンは健康に良い」という話をよく聞くようになりました。サーフィンは全身を使う運動・スポーツですので長く続けていると自然に身体が引き締まり、さらに太陽を浴びて日焼けをしている姿を見ると健康的な印象があるかもしれません。
サーフィンにはダイエット効果やストレスを緩和させるリラックス効果、またデトックス効果なども期待されています。実際にサーファーの方というのは比較的やせ型の方が多いイメージですので、一定の効果はあるでしょう。
しかし、サーフィンをする上では反対の「健康リスク」についても考えなければいけません。
ここでは、サーフィンをすることで得られる健康効果と海に長時間いることによる健康リスクに関して詳しく解説していきます。ぜひ、サーフィンをやっている人もこれから始めようとしている人も、自身の健康のためにご覧になっていってください。
サーフィンは健康良い?
最初に申し上げておきますと、適度にサーフィンを楽しむことは人の健康にとって良い効果を生みだします。
サーフィンは全身を使い、さらに有酸素運動の要素を含んだスポーツです。そのため、必然的に基礎代謝力がアップしますので免疫力も向上します。このとき身体の中では同時に脂肪の燃焼もおこなわれますので、当然ダイエット効果も期待できることは明白です。
そして、海というのは自然の音に溢れた空間でもあります。波の音というのは人間の心を落ち着かせる最上のBGMですので、普段のストレスを緩和させるリラックス効果も期待できるでしょう。
さらに最近では海洋セラピーという、海を使って身心のデトックスをおこなうという自然療法も注目されています。このように色々な角度から見てもサーフィンをすることは健康的であることが理解できますので、心や身体をケアしたいという方には非常におすすめです。
サーフィンの健康効果
ここでは実際にサーフィンの健康効果について詳しく掘り下げていきます。サーフィンをすることで得られる健康効果というのは「ダイエット効果」「リラックス効果」「美容効果」の3つです。
自分の身体や心を健康的に維持したいという方にはもってこいの運動と呼べるかもしれませんね。
ダイエット効果
サーフィンというのは海の中で自分の身体やボードを安定させる必要がありますので、当然その分カロリーを消費します。こちらはいわゆる脂肪燃焼効果というものですが、実はサーフィンをするメリットはそれだけではありません。
サーフィンがダイエットに効果的なのには、インナーマッスルというものが関係してきます。人間には外から見て分かる筋肉と、目視だけでは分からない筋肉の2種類があります。インナーマッスルというのは外から見ただけでは分からない筋肉で、人間の身体の中心に位置する体幹と呼ばれる部分のことです。
インナーマッスルを鍛えるためには自重トレーニングを行ったりすることが効果的と言われていますが、サーフィンにはこの自重トレーニングの要素がふんだんに盛り込まれています。インナーマッスルが鍛えられると腰のくびれやお腹周りの余分な脂肪が落ちるなど、さまざまなビジュアル面での効果が期待できますので非常におすすめです。
また、インナーマッスルが鍛えられると基礎代謝力というものがアップし、普段の生活の中でも常に脂肪が燃焼される身体へと変わっていきます。
リラックス効果
波の音というのは人間の脳波や心拍数などを落ち着かせる働きがあるといわれています。これは心地のいい波の音を聞くことで「エンドルフィン」という脳内物質が生まれることに由来するのですが、これは科学的にも認められている効果のひとつです。
また、砂浜を歩くことは足裏のさまざまなツボを刺激することにもなり、自然と血流を促進させ人間の身体をリラックス状態へと導いてくれるともいわれています。もちろん、単純に普段の生活とは違う「海」という非日常的な空間にいることで頭がリセットされるというのもひとつの要因です。
心が疲れていると感じている人こそ、サーフィンを始めてみてはいかがでしょうか。
美容効果
古くから海には美容効果が期待できる要素がたくさんあると言われてきました。たとえば海水はミネラルを豊富に含んだものですので、それだけで高い美肌効果が期待できます。
また、砂浜を使った砂蒸し風呂などには天然のスクラブ効果があり、肌の表面をスベスベにしてくれるということも期待できるわけです。さらに先ほどのリラックス効果と合わせればストレス解消による肌荒れの防止などにも役立ちます。
このようにトータルで考えてもサーフィンをすることや海にいることは健康と美容に良い効果をもたらしてくれますので、ぜひ試してみてもらいたいと思っています。
サーフィンの健康リスク
サーフィンにはさまざまな健康効果が期待できることが分かりました。しかし、「何事もやりすぎには注意」が必要です。
というわけで、次にサーフィンをすることによる健康リスクについても解説をしていきましょう。
日焼け
サーフィンと日焼けというのは切っても切り離せない関係です。太陽が照り付けていない冬場でも紫外線による日焼けというのは起こります。日焼けは単に皮膚へ悪影響を及ぼすだけでなく、ガンの発症リスクを高める懸念も取り沙汰されています。
また、皮膚だけでなく髪の毛や目も日焼けのダメージを受けますので、「日焼け止め」「キャップ」「サングラス」といった防止アイテムは必ず用意するようにしましょう。
サーファーズイヤー
サーファーズイヤーというのは、冷たい海水が耳に入ることで耳の中の骨が内耳を守ろうとして発症する病気です。正式には「外耳道外骨腫」というのですが、簡単に言えば耳の中側の骨が増殖して耳が詰まってしまう病気のことを指します。
海水の温度が冷たい冬場に海へ入る人によく見られる疾患で、熟練のサーファーの方やダイバーが罹りやすい病気ともされています。
ダイエット目的やリラックス効果を目当てに少しサーフィンをするくらいでは罹りませんが、冷たい海に入るときには気を付けなければいけない病気ということですね。対処法としてはなるべく長時間冷たい海の中にいないこと、耳栓や耳を隠すようなキャップを被ることが挙げられます。
サーファーズイヤーに関する詳しい記事はこちら
翼状片
翼状片というのは白目の内側にある血管が膨張し、充血状態からそのまま黒目にまで増殖組織が及んでしまう目の病気です。放っておくと視力の低下・乱視・最悪の場合は失明に繋がってしまいます。
ハッキリとした原因はいまだ分かっていないものの、紫外線と汚れた海水が目に入ることが発症リスクを高めるとされていますので、サーファーにとっては常に注意しなければいけない病気と言えるでしょう。
なお、予防策としては、陸にいる間はサングラスをかける・海から上がったら点眼薬を点すなどが挙げられます。
翼状片に関する詳しい記事はこちら
まとめ
サーフィンというのはダイエットやリラックス、美容に効果があるものの気を付けなければいけない病気があることも分かりました。とはいっても耳や目の病気になるサーファーというのは、かなり頻繁かつ長時間海にいる方です。
ちょっとした運動目的でサーフィンをするのであれば、注意するのは日焼けくらいですので、その点を踏まえれば健康的にサーフィンを楽しめます。ぜひ、海へ行く際にはそうした注意点も理解した上で訪れてみてください。