新型コロナウイルス感染症の影響により2021年に延期された東京オリンピック2020ですが、やはり初めて公式種目に採用されたサーフィンは全世界から注目をされています。ここでは、そんなオリンピックでのサーフィン競技の日程や会場、またルールなどについてご紹介していきます。
さらに暫定ではありますが、オリンピックの舞台に上がってくるであろう注目の選手たちもピックアップしていきますので、ぜひサーフィンに興味がある方もそうでない方もご覧になっていってください。特に日本人サーファーにはメダルの獲得も期待されている選手がいますので、今のうちにチェックをしておきましょう。
【東京オリンピック】サーフィンの日程
まずは東京オリンピックでのサーフィンの競技日程をご覧ください。
日程
7月25日(日)7:00 ~ 16:20 男女ラウンド1・2
7月26日(月)7:00 ~ 16:40 男女ラウンド3
7月27日(火)7:00 ~ 14:20 男女準々決勝・準決勝
7月28日(水)8:00 ~ 11:35 男女決勝・男女3位決定戦・表彰式
※なお、サーフィン競技に割り当てられた日程は7月25日から8月の1日までです。7月29日(木)~ 8月1日(日)は予備日となっています。
サーフィンはそのときの天候によっても開催が実施されたりされなかったりしますので、発表されている日程はあくまで暫定的なものになります。
なお、サーフィン競技の日程中は会場内でイベントも開催予定です。まだ詳細は発表されていませんが、夏のビーチでの音楽系イベントなどが考えられているそうで、その内容にも注目が集まっています。サーフィンの観戦と共にオリンピックというお祭りに参加したい人にはもってこいの会場と言えます。
【東京オリンピック】サーフィンの会場
東京オリンピックのサーフィン会場に選ばれたのは、首都圏からもアクセスがしやすい千葉県の外房にある一宮町「釣ヶ崎海岸」です。こちらは国内屈指のサーフポイントとして有名で、このビーチをホームとしている日本人プロ選手もたくさんいます。
会場へのアクセス
千葉県長生郡一宮町「釣ヶ崎海岸」
最寄駅:JR外房線「上総一ノ宮駅」下車~シャトルバス
※注意事項
・公共交通機関をご利用ください。
・駅から会場までの所要時間は現在検討しています。
・駅は追加・変更の可能性があります。
・アクセシブルルートは「上総一ノ宮駅」の利用を想定しています。
・パーク&バスライド(車を大規模駐車場に駐車しシャトルバスに乗り換え会場に向かうシステム)を現在検討しています。
参照:https://tokyo2020.org/jp/games/venue/tsurigasaki-surfing-beach/
サーフィン競技がおこなわれる一宮町までは東京駅から特急電車に乗って1時間ほどです。ほかにも在来線が運行していますが、本数はあまりありません。
一宮町に関する記事はこちら
【東京オリンピック】サーフィンのルール
サーフィンをよく知らない人からすると「サーフィンの大会ってどういったルール?」という疑問もあるかと思います。そこでサーフィン大会の基本のルールから東京オリンピックで採用されるルールについて分かりやすく簡単に解説します。
基本ルール
まず、サーフィンの大会では2〜4名がひとつのグループとなり、同じ時間帯に海へと入ります。そして規定の時間内にやってくる波に乗り、その技術の高さによって勝敗が競われます。規定時間は大会や波のコンディションによって変わり、1つの試合を1ヒートといいます。
波には何本でも乗っていいのですが、数は関係なくあくまでも技術点が勝敗を分けるポイントです。時間内に乗った波のうち、もっとも得点が高かった2本の合計ポイントを見て、上位1〜2名が次に勝ち上がるというトーナメント方式になっています。
ちなみに、サーフィンの場合は技に基本点のようなものはありません。そのときの波の状態に加えて選手のオリジナリティや繰り出した技の難易度、次へのつなげ方、着水などの観点から総合的にポイントが決まります。高い得点を出すには良い波を選んで乗らなくてはなりませんが、2〜4名の選手が同時に海に入っているので波の取り合いが起こります。その波の取り合いはプライオリティ(優先権)ルールに沿って行われます。
4人ヒートの場合は各選手にその都度1〜4のプライオリティが与えられ、1から順に優先的に波に乗る権利があり、もし優先権がない選手が邪魔をしてしまうと減点となります。プライオリティは1度波に乗ったり乗ろうとすると失われ、他の選手が繰り上がります。プライオリティは良い波に乗るためだけに使われるのではなく、試合後半でリードしているときは相手に良い波に乗せないための駆引きにも使われます。
東京オリンピックのルール
ヒート時間:20分〜30分
1ヒートの人数:4人(そのうち上位2人が勝ち上がる)
【東京オリンピック】サーフィンの出場選手(暫定)
サーフィンのオリンピック出場選手は男女ともに20名ずつで1ヶ国で最大男女2名ずつになります。出場権を獲得できる基準は以下の通りです。
1、2019年CTランキング 男子上位10名 女子上位8名
2、2020年ISAワールドサーフィンゲーム 男子上位6名 女子上位4名
3、2019年ISAワールドサーフィンゲーム (アフリカ・アジア・ヨーロッパ・オセアニアの大陸別の男女上位4名)
4、2019年パンアメリカンゲーム男女優勝者
以上の大会で1が最も優先度が高く、下がるにつれて優先度が低くなります。現時点(2020年1月)では、2番目に優先度が高い、2020年ISAの大会が残っているので、CTランキング枠以外は変更の可能性もありますが、現在条件を満たしているサーファーは以下の通りです。
メンズ
【CT枠】
・イタロ・フェレイラ(ブラジル)
・ガブリエル・メディナ(ブラジル)
・ジョディ・スミス(南アフリカ)
・コロヘ・アンディーノ(アメリカ)
・五十嵐カノア(日本)
・ジョン・ジョン・フローレンス(アメリカ)
・オーウェン・ライト(オーストラリア)
・ジェレミー・フローレス(フランス)
・ジュリアン・ウィルソン(オーストラリア)
・ミッシェル・ボウルズ(フランス)
【パンアメリカン優勝者】
ルッカ・メシナス(ペルー)
【2019年ISA】
・村上舜(日本)
・ラムジ・バークヒアム(モロッコ)
・ビリー・ステアマンド(ニュージーランド)
・フレデリコ・モライス(ポルトガル)
ウイメンズ
【CT枠】
・カリッサ・ムーア(アメリカ)
・キャロライン・マークス(アメリカ)
・ステファニー・ギルモア(オーストラリア)
・サリー・フィッツギボンズ(オーストラリア)
・タティアナ・ウェストン・ウェブ(ブラジル)
・シルヴァーナ・リマ(ブラジル)
・ジョアンナ・デフェイ(フランス)
・ブリッサ・ヘネシー(コスタリカ)
【パンアメリカン優勝者】
ダニエラ・ロサス(ペルー)
【2019年ISA】
・ビアンカ・ベイタンタグ(南アフリカ)
・松田詩野(日本)
・エラ・ウィリアムス(ニュージランド)
・アナト・ルロアール(イスラエル)
東京オリンピックのサーフィンは見逃せない
史上初めてサーフィンがオリンピックの公式種目に選ばれたということもあり、今回の大会はサーファーにとって見逃せないものとなっています。もちろん普段サーフィンに慣れ親しんでいない方にとっても、世界トップクラスのサーフィンを見れば大興奮すること間違いないでしょう。
注目は自国大会でメダリストが生まれるかどうかという点ですが、その前の代表選考会の様子からもぜひチェックしてみてください。