SUP・ショートボード二刀流!プロサーファー堀越力の独占インタビュー!

【左:photo kaiki yamanaka 右:photo kurebayashi】

 

「二兎を追う者は一兎をも得ず」。2つの物事を欲ばって得ようしてもどちらも失敗するということわざで、日本では1つのことに集中して取り組むことが美学とされている。

しかし近年のスポーツ界は「二刀流」という言葉が頻繁に使われ、同時に複数のことに取り組み、「二兎を追って二兎を得ようとする」選手が増えている。時代の流れもあるが、こうした選手に共通して言えるのは、常識に捉われない広い視野と描いている夢の大きさ。これらが二刀流の原点。

今回、独占インタビューに応じてくれたのはスポーツ界の二刀流の一人、JPSA(日本プロサーフィン連盟)ショートボードプロ、SUPサーフィンの全日本代表という2つの肩書きを持つ若きプロサーファー堀越力。サーフィン・SUPを始めたきかっけや考え方、取り組み方、描く夢などを聞いた。

【堀越力】プロフィール

プロサーファー・SUPサーフィン日本代表

名前:堀越 力 (ほりこし りき)

生年月日:1996年 9月20日 22歳

活動拠点:湘南 鵠沼

スポンサー:O’neill、CHP 、Starboard、DESTINATION、FCS、ELECTRIC

【堀越力】独占インタビュー

堀越力

-サーフィンを始めたのはいつ?

父親の影響で物心つくころからやっていて、小学校2年くらいのときに初めて地元の小さい大会に出て、たまたま優勝できたことをきっかけに「本格的にサーフィンをやりたい」という気持ちになりました。小学生の頃は、波があればサーフィン、なければスケボーで遊んでいました。小さい頃から生活の中心はサーフィンで17歳の時にプロサーファーになることができました。

 

-SUPを始めたのはいつ?きっかけは?

小さい頃から遊びではやっていたのですが、試合に出るようになったのは17〜18歳の高校生のときです。父親がSUPもやっていて、サーフィンに良い影響があるからという理由で勧められ始めたのがきかっけです。

当時はサーフィンをメインに考えていたので、SUPの練習はほとんどしていませんでしたが、SUPでも試合に出るようになって徐々に熱が入るようになりました。

 

-自分の中でショートボードとSUPは別物?

全く別物です。もちろん波に乗るという点では一緒ですが、体の使い方などやはり違います。

 

-普段の過ごし方は?

最近は海外の試合をメインにしていて、日本にいないことも多いのですが、日本にいる時はトレーニングを中心に考えています。波があれば海に入って、それからトレーニングして、夕方も波があれば、海に入るというのが基本です。ただサーフィンスクールで教えることもあれば、波がなければ、SUPで漕ぎにいくこともあります。あと最近はフォイルサーフィンもやります。

サーフィン・SUPの練習はもちろんですが、海外の選手をみてトレーニングの重要性を感じて積極的に取り組んでいます。

 

-どんなトレーニングをしてる?

海外の選手と戦えるような体づくりとサーフィン・SUPにつながるトレーニングで、主にウエイトトレーニング・サーキットレーニング、あとはヨガなどです。ウエイト・サーキットは林スポーツジムの深井さんにコンディションや時期に合わせてメニューを組んでもらいサポートしてもらっています。

ショートボード・SUPの両方を意識したメニューで、2年くらい前から取り組んでいますが、身体つきが変わって、技術面も調子が良いです。

 

-ショートボードとSUPを両方やってて良いことは?

ショートボードとSUP、それぞれ違う角度から見れるので日々発見があって、どちらも技術が上がっていると思います。また両方やっていることで体力もつきました。例えば前はショートボードの試合で後半になると疲労によるパフォーマンスの低下を感じていましたが、最近はあまりそれがありません。

精神面でも試合数が多くなるので、必然的に気持ちを切り替えられます。例えばショートボードの試合で負けが続いて気持ちが落ち込んでも、SUPの試合が控えていると自然と前向きな気持ちになります。またどちらかで良い成績を出すと、次の試合は良いメンタルで挑めるなどもあります。

 

-ショートボードとSUPを両方やってて大変なことはある?

特に大変だと思うことはないです。正直、体力面できついことはありますが、逆に「体力がつく」とプラスに考えています。両方やっててプラスになることの方が多いので大変だとは感じていないです。

 

-ショートボードとSUPの両方やる上で時間の使い方は意識してる?

常に「今やっていることにどんな意味があるのか?」を考えるようにしています。海にいる時もトレーニング中もこれがどうやってサーフィン・SUPに繋がるか考えて無駄なことはしない。そうすることで時間を有意義に使えると思っています。

 

-今後もショートボードとSUPの二刀流でいく?

短いスパンで考える両方とも同じように力を入れていきたいです。海外の試合に出たり海外の選手をみたりして考え方というか視野が広くなったのですが、両方やって相乗効果でスキルアップしていきたいと考えています。長いスパンで考えるとショートボード・SUPだけではなく、ウィンドサーフィン、ビッグウェーブ・フォイルサーフィンなどにも挑戦していきたいです。

 

-憧れのサーファーは?

カイレニーです。SUPを始めてから知ったのですが、サーフィンやSUP、ビッグウェーブ、ウィンドサーフィンなどあらゆるマリンスポーツに取り組んでいて「The ウォーターマン」のような方です。色々なことに取り組みながら年々スキルアップしている姿を見て自分もそこを目指したいなと思うようになりました。

 

-描いている夢は?

サーファーである以上、やはり夢は「CT」優勝です。また究極的な夢は、少し大げさかもしれませんが、マリンスポーツといえば「堀越力」と言われるような存在になることです。目の前のサーフィン・SUPで成績を残していくことはもちろんですが、幅広くマリンスポーツで活躍したいと考えています。

 

-堀越力にとって「海」とは?

「海=人生」です。小さい頃から生活の一部に海がありましたし、今でもとにかく海に触れていたいです。海にいけないとストレスが溜まります。(笑)また海を通じて人間的に成長しているとも思っています。

堀越力のショートボード&SUPのサーフムービーがこちら↓

【番外編】

-サーフィン・SUPがうまくなるために大切なことは?

自分のサーフィン・SUPを動画で見ることだと思います。どうしても自分がどうやって波乗りをしているかはわからないので、動画で客観的にみて改善点を探して修正していくのがいいと思います。あと陸トレでスケボーもいいと思います。最近はできていませんが、小さい頃はよくやっていました。

 

-行ってみたいサーフトリップ先は?

フィジー・クラウドブレイクです。正直怖いですけど、一生に一度は行ってサーフィンしてみたいです。

 

-サーフィンのテクニックで得意・苦手なことは?

得意なのはエアーです。小さい頃から飛んだり回ったりするのに憧れてて必死に練習しました。これから伸ばしていきたいのはチューブスキルやターンのクオリティです。

 

-怖い経験をしたことはある?

サーフィンを始めたばかりの頃、台風で波があるときに海に入ったらカレントに流されてテトラポットに吸い込まれそうになったことがあります。必死にパドリングして離れようしたけどできなくて「もう無理だ」と思ったときにローカルサーファーに助けられました。その時の怖い思いは今でも忘れないです。海の怖さは身を持って感じています。

 


プロサーファー・SUPサーフィン日本代表 堀越力

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堀越ファミリーが営むサーフカフェ(静岡県・湖西市)

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堀越力が所属しインストラクターを務めることもあるサーフショップ(神奈川県・鵠沼海岸)

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