サーフィンの『バックサイド』の基本とコツ|難しい理由とは?

この記事では、苦手なサーファーも多い「バックサイド」の基本と上達するためのコツを解説します。またバックサイドが難しいと言われる理由についても考えていきます。

バックサイドが苦手なサーファーは多い?

サーフィンでのバックサイドというのは、崩れてくる波を背にしながらライディングをすることです。レギュラースタンスであればテイクオフ後に進行方向左へ、グーフィースタンスであれば進行方向は右ということになります。

バックサイドと反対側をフロントサイドといいますが、やはり人間は波を見ながらライディングする方が、最初は簡単です。これは、波の崩れ方や走り方などを目で直接確認しやすく、次のアクションを考えることができるからとされています。

それに対してバックサイドは、最初は目視での判断が難しく、またスピードも出づらいというのがひとつ目の関門です。そのため、バックサイドが苦手というサーファーも多く、フロントサイドからのバックサイドでいつもパーリングもしくはワイプアウトしてしまうというパターンもよく見られます。

しかし、そんなバックサイドのライディングにはいくつかのポイントやコツというものがありますので、ここでは分かりやすくバックサイド時におけるテイクオフからターンなどの流れについてご紹介していきたいと思います。

ぜひ、重要なポイントを踏まえた上で、次回のサーフィンに活かしてもらえれば幸いです。

バックサイドが難しい理由は?

そもそも何故バックサイドが難しいとされているのか、その理由についていくつか見ていきたいと思います。その理由が分かれば改善していくポイントも理解がしやすいはずですので、まずはバックサイドの特徴からご覧いただきましょう。

視野が狭くなる

バックサイドに苦手意識を持っている方の中で、最初に挙げる理由の第1位というのは「視野が狭くなる」という部分です。バックサイドでのライディングは基本的に背中側に滑っていくというイメージになりますので、どうしても波全体を見る視野というのは狭くなります。

また、テイクオフ後は特に慎重になりすぎて、体が前傾姿勢になりがち。そうなるともはや肩よりも後ろというのはほぼ見えませんので、波全体を見る余裕などもなく、ブレイクのタイミングや波のスピードを目で感じることもできません。

スピードが出しずらい

そして2つ目の理由としてはフロントサイドよりもスピードが出しづらいという意見も多いです。フロントサイドでは重心を前にかけて楽に出ていたスピードも、バックサイドだと踵に重心を置かなくてはならず、ワイプアウトへの恐れからなかなか思い切った体重移動ができないというのがひとつの理由に挙げられます。

小刻みなアップス&ダウンズでボトムからトップへと流れやすいフロントと違って、バックサイドでは最初のボードの向きやスピードでその後のライディングが決まりやすいので、やはり初心者にとっては難しく感じられるようです。では、どうやったらそのバックサイド特有の悩みや苦手部分を解消できるのか?

次にそのコツについて見ていきたいと思います。

バックサイドのコツは?

バックサイドを苦手とする理由は2つで、「視野が狭くなる」「スピードが出しづらい」というものでした。そこで、この2つのポイントを解消するためのコツをご説明していきましょう。

実はちょっとしたことへの意識を変えるだけで、ずいぶんとスムーズにバックサイドでのライディングができるようになりますので、ぜひとも参考にしてみてください。

肩を少し開く

まず、バックサイドのときには少し肩を開くように心がけます。これはテイクオフ直後から意識するべきポイントで、肩を開くというのは簡単に言えば上半身・胸を張って前の手を体よりも後ろに位置させるということです。

特にコツという点では手の位置。なかなか体を開くことができないという方の場合は、大半が前の手が前方面にダラッとしがちです。そこで、自分の体よりも「気持ち後ろ側に」という意識をもって前の手を動かしてみると、自然に体が大きく開くことに繋がります。

体が開くということは、その分視野が広がりますので、波の動きをよく見えるようになりますので、「苦手意識のひとつ目」が解消されることになるわけです。

テイクオフ時の目線はボトム

そして、次にスピードの問題ですが、これはテイクオフ時にボードをグッと前に押さえつけてボトム方面に向けるということで解消されます。

レギュラースタンスであれば前に出ている左足を思い切って踏み込み、重心を傾けることで自然とスピードが増しますのでぜひ試してみてください。

そして、スピードが付いたら波に対してボードの裏側をフラットに当てて、斜め下から横へと移動していきます。(このとき前の手を広げて体を開くと一気にトップまで流れることも可能)

ちなみにこのテイクオフ時には、目線をボトム方向に向けておくと成功しやすいとされています。また、前面に進む際にフロントサイドとは違って「やや踵に重心を残す」というのもポイントのひとつです。

まとめると、

・バックサイドでの進行方向を確認しながら、ボトムへ目線を集中させる。
・なるべく前足に重心を傾けつつ、踵に体重が残るように意識する。
・テイクオフ後は前の手を後ろに持っていくよう意識しながら体を開く。

こちらがバックサイドのコツとなっていますので、ぜひ覚えておいてください。

また、波に乗ったあとは前の手で水面を触るようにしながらライディングすると、バックサイド要の良いバランスが保てますので、そちらもポイントとして意識しましょう。

バックサイドをマスターしよう

バックサイドをマスターすると、サーフィンの幅はグッと広がりますのでさらにサーフィンが楽しくなります。

やはりバックサイドの難しいところは視野の狭さによる恐怖心ですが、思い切って体を後ろに預けるようにして開くと、その後のオフザリップなどの技に繋げやすく、さらに長時間波に乗り続けることが可能です。

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