気持ちよくサーフィンをしていたら、急な足の痛みに襲われたことはありませんか? それはもしかすると、足の筋肉が誤作動を起こして、つってしまっている状態かも。快適なサーフィンライフを送るために、今回は海で足がつるときの原因と対処法についてご紹介します。
足のつりとは
別名「こむら返り」とも呼ばれ、足の筋肉が異常な収縮を起こすことで、ふくらはぎに痛みが出る症状をいいます。これがスポーツをしている時に起こってしまうと、運動はおろか、立っていることさえもままならなくなります。
足を動かそうとする時は、脳から筋肉へ「縮ませろ」や「緩ませろ」といった指令が送られます。ところが、何かの拍子でそれが狂ってしまうと、筋肉を緩ませなければいけない瞬間に収縮が起こり、足のつりにつながってしまうのです。
サーフィンは足に体重を乗せたり、全身を大きく動かしたりすることが多いため、足のつりが起こりやすいスポーツと言えます。あらかじめ対処法や予防法を知っておいて、安心で快適なサーフィンライフを満喫しましょう。
サーフィン中に足がつる原因は3つ
海で足がつる原因は、大きく分けて3つあります。ここで予防法を学んでおきましょう。
原因1 ふくらはぎの冷え
ふくらはぎは“第二の心臓”とも言われていて、筋肉を伸び縮みさせることで、血液を全身に循環させるポンプのような役割を持っています。しかし、海に入ることで足が冷えてくると、ふくらはぎの筋肉がガチガチに硬直し、血行不良により足のつりを引き起こしてしまいます。その日のウエットスーツ選びや入水時間の調整で、筋肉の機能低下を遅らせましょう。
原因2 水分不足
筋肉を動かすには、ナトリウムやカルシウム、カリウムやマグネシウムなどのミネラルが必要不可欠。運動による発汗などで、これらが体内で不足すると足がつりやすくなります。水分を十分に摂って予防しましょう。常温のスポーツドリンクを飲んでおくと、なお安心です。ただし、コーヒーは利尿作用を促進させ、ミネラルを排出してしまうため、サーフィン前は控えることをおすすめします。
原因3 筋肉疲労
ふだん海に入らない人が急にサーフィンをすると、運動不足の筋肉がびっくりしてしまい、痙攣(足のつり)を起こしやすくします。また、日常的にサーフィンをしている人でも長時間海に入ると筋肉に負荷がかかり、 足がつることがあります。波が良くなるとつい夢中になってしまいがちですが、すこし心を落ち着かせて、こまめに陸に上がって休憩をとったり、ジョギングなどの準備運動や足周りのストレッチを入念に行ったりしましょう。
サーフィン中に足がつった時の対処法
海で足がつってしまったら、焦らずに以下の方法を試してみましょう。
対処法1 ボード上でストレッチ
波待ちをしている状態でつった時は、座ったまま足の親指(つま先)を手前に引き寄せて、前屈の形になり、ふくらはぎの筋肉をゆっくり伸ばしてあげます。あわてて筋肉を伸ばそうとすると、肉離れを起こすおそれがあるので、ゆるく静かにストレッチをかけましょう。
また、足をさすってから軽くマッサージを行うのも手です。その際もあまり圧をかけず、優しく行うようにします。
対処法2 海中でストレッチ
足のつく場所に着いてからストレッチを行うのがベストですが、その余裕がない場合は、海中でもOK。同じようにふくらはぎを伸ばしてみましょう。
ボードから降り、片手でつかんで浮きがわりにします。そして足の親指を手前に引き寄せて、ふくらはぎを伸ばします。顔が潜ってしまっても構いません。何回か繰り返し、足の痛みが引いてきたら足のつく場所に移動するか、浜に上がるようにしましょう。
対処法3 砂浜で足を温める
海から上がれる場合は、つってしまった部分を白い砂浜に乗せましょう。水分を含んでいない砂は、太陽光で熱を持っているので、患部を温めて痛みをやわらげてくれます。ただし、夏の時期は火傷をするおそれがあるため、十分に注意しましょう。
まとめ
以下、記事のまとめです。
- 原因:「冷え」「水分不足」「筋肉疲労」
- 予防法:こまめな休憩や水分補給、準備運動
- 対処法:つま先を手前に引き寄せ、砂浜で足を温める
ちなみに筆者は冬のサーフィン中に両足がつってしまい、痛みにもだえながら腕の力だけで浜まで帰ったことがあります。せっかくいい波でサーフィンしているのに、足がつってリタイヤしてしまったら悔いが残るというもの。そんなサーファーを増やさないためにも、海で足がつる原因と対処法をお伝えしました。今回ご紹介したサーフィンハックが、あなたのお役にたちますように。楽しく健康なサーフィンライフをお過ごしください!