カクレクマノミの特徴・生態は?飼育方法についても

この記事では自宅で飼いやすい海水魚のひとつ「カクレクマノミ」について解説していきます。

カクレクマノミと言えば映画「ファインディング・ニモ」で有名になった魚です。
(ただし、作中で描かれているのは近縁種「ペルクラ」の特徴を備えている)

そんなカクレクマノミの面白い生態や生息地、飼育方法などを詳しくまとめました。

カクレクマノミには「イソギンチャクと共生する」「成長と共に性転換する」といった特徴があります。

ここでは観賞用として高い人気を誇るカクレクマノミの魅力を分かりやすくご紹介していますので、ぜひ参考にしていってください。

カクレクマノミとは?

カクレクマノミは「スズキ目スズメダイ科クマノミ亜科」に属する海水魚です。

クマノミ亜科に属する魚は30種類ほど存在しますが、中でも認知度や人気が高いものが「カクレクマノミ」となります。

なお、外見の特徴としてはオレンジ色の身体に白いライン、ヒレを黒く縁どられているカクレクマノミが一般的です。

ただし、個体によってはオレンジ色の部分が黒に近いものや逆に全体が白っぽいものもいます。

このあたりは個体差と言えますが、色にバリエーションがあるところも観賞用として高い人気を誇る理由のひとつです。

そんなカクレクマノミの寿命はおよそ10年で、外敵がいない環境であれば15年~20年ほど生きるケースもあります。

ちなみに体長は成魚になったとしても10cm~15cm程度なので自宅の水槽でも十分に飼いやすい海水魚と言えるでしょう。

ただし、カクレクマノミの性格は基本的に温厚なものの縄張り意識が強いので、狭い水槽に3匹以上のカクレクマノミを入れると2匹がペアとなり1匹を攻撃したりします。

そのため、カクレクマノミを飼育する際には「ひとつの水槽に1匹もしくは2匹まで」「3匹以上を飼育する場合は広い水槽を使用する」といった点が推奨されています。

カクレクマノミの特徴・生態

カクレクマノミ

カクレクマノミは他のクマノミ類と比較して身体が細長いといった特徴を持っています。

なお、近縁種であるペルクラと間違われることも多いのですが、カクレクマノミはペルクラほど身体の色彩が鮮やかではありません。

ちなみに映画「ファインディング・ニモ」に登場するニモやマーリンは作中でカクレクマノミであると説明されていますが、その身体的特徴から「カクレクマノミではなくペルクラではないか?」といった意見を唱える方がいます。

また、ニモやマーリンが暮らしていた場所からもペルクラ説が流れているのですが、次にそんなカクレクマノミの生息地や生態を詳しくご紹介していきましょう。

主な生息地

カクレクマノミの主な生息地はインド太平洋で、特にトンガやフィジー近海でその姿を目にすることが出来ます。

また、日本でも沖縄や奄美大島あたりではカクレクマノミの生息が確認されています。

そのため、沖縄や奄美大島の海でダイビングをすれば野生種のカクレクマノミを発見できるかもしれません。

ちなみにカクレクマノミと間違われるペルクラはトンガやフィジーより西側のオーストラリア北東部(グレートバリアリーフ)やパプアニューギニア周辺に生息する魚です。

「ファインディング・ニモ」の舞台がグレートバリアリーフだったことからも「ニモたちはペルクラである」といった説が流れたと考えられます。

イソギンチャクと共生

カクレクマノミはイソギンチャクと共生関係にあります。

イソギンチャクを棲み処にすることで外的から身を守るというのがカクレクマノミの一般的な生態です。

また、イソギンチャクが残したものをエサとして食べるところもカクレクマノミの特徴と言えるでしょう。
(そのほか海藻や動物性プランクトンなどが主なエサであり基本的には雑食)

そんなカクレクマノミの相棒的存在であるイソギンチャクには毒を持った刺胞があります。

普通であればイソギンチャクの毒針によって魚は死んでしまうのですが、カクレクマノミは成長と共に体表から特殊な粘液を出せるようになり、これによってイソギンチャクの毒針から身を守っているそうです。

(カクレクマノミの体表から出る粘液はイソギンチャクの粘液と似ていて、毒針の発射を抑える役割がある)

ただし、カクレクマノミがこの粘液を分泌できるようになるまでは生後1週間ほど掛かるので、生まれて間もないカクレクマノミがイソギンチャクに接触すると死んでしまうケースもあります。

オスがメスに性転換

カクレクマノミの生態として非常に面白いのは、オスがメスに性転換する点です。

カクレクマノミは「雄性先熟」の「雌雄同体魚」で孵化した後に群れの中でもっとも大きい個体がメスとなり、その次に大きい個体がオスとなります。

なお、メスとオスにならなかった個体は繁殖能力を持たないまま生涯を過ごすことになるのですが、群れに1匹しかいないメスが死んでしまうとオスがメスへと性転換し、もとのオスの次に大きな個体がオスへと性転換します。

つまり、同じ個体でもメスになる要素とオスになる要素の両方を兼ね備えているということです。

ちなみにカクレクマノミは一夫一妻制となっていて、ペアとなった個体同士は片方が死ぬまで夫婦関係を続けることが多いようです。

このようにお互いを認識しあう能力を持っているからこそ、他の個体に対して強い縄張り意識を発揮するのかもしれません。

カクレクマノミの飼育方法

カクレクマノミ

ここからはカクレクマノミの飼育方法について解説していきます。

カクレクマノミは比較的飼育しやすいので、アクアリウム初心者にも適した魚と言えるでしょう。

水槽・設備・環境

1匹~2匹までなら30cmサイズの水槽でもカクレクマノミを飼育することは可能です。

ただし、水槽のサイズが小さいと水が汚れるのも早いので、出来れば60cmサイズ以上の水槽をおすすめします。

また、水をろ過するには常に水位を一定に保てる「オーバーフロー式ろ過」を推奨しますが、飼育する数が少ない場合や水槽が小さい場合は上部フィルターでも問題ありません。

あとはカクレクマノミのバイオリズムを整えるために照明を用意します。

照明は点灯と消灯を自動的におこなってくれるものがおすすめです。

そのほか必要に応じてヒーターや水温計を準備すればカクレクマノミの飼育をスタートできます。

ちなみに水温は24℃前後が適温です。

カクレクマノミのエサには主に人工飼料が選ばれています。

小型海水魚用として販売されている人工飼料ならカクレクマノミにあげても問題ありませんので、店頭やネットショップで探してみましょう。

なお、野生種の場合で人工飼料を食べないときには冷凍のイサザアミやブラインシュリンプを与えることが一般的です。

混泳について

カクレクマノミは飼育する数や水槽の大きさによって混泳の可否が変わってきます。

小さい水槽に多くのカクレクマノミを入れると縄張り意識を発揮しケンカが起きてしまうので、同種の場合は2匹までにしておきましょう。

なお、他の海水魚との混泳では「デバスズメダイ」「ナンヨウハギ」「アカネハナゴイ」などが適しています。

ちなみにカクレクマノミと共生できるイソギンチャクの種類は「ハタゴイソギンチャク」「シライトイソギンチャク」「サンゴイソギンチャク」あたりです。

イソギンチャクの種類によっては共生できないものもありますので、ショップのスタッフなどに確認してみてください。

まとめ

観賞用の魚として人気が高い「カクレクマノミ」について詳しくご紹介してきました。

ご覧いただいたようにカクレクマノミは繁殖に伴い性転換をする面白い魚です。

飼育する数や飼育方法を守れば温厚な性格のまま育ってくれるので、初めてのアクアリウムにも適した魚と言えます。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事