カモメ

この記事では沿岸部などで見かけることが多い「カモメ」の特徴や生態などを詳しくまとめました。

カモメというと1種類の鳥のことを指しているように思えますが、生物学的に「カモメ」と分類される鳥は世界に50種類以上も存在しています。

日本でも25種類ほどのカモメが観測されていますが、その見た目や特徴は実に様々です。

ここでは、そんなカモメの種類やそれぞれの生態を分かりやすくご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧になっていってください。

カモメとは?

カモメは「鳥綱チドリ目カモメ科カモメ属」に分類される鳥の総称です。

和名の「カモメ」は幼いころの斑紋が「籠の目」のように見えることから「カゴメ」⇒「カモメ」と変化していったとされています。

なお、カモメは漢字で「鴎」と書きますが、これはカモメの鳴き声が「クォウ」「クゥー」と聞こえることから「オウ」や「ウ」と読める「鴎を当て字にした」という説が有力です。

そんなカモメですが、体長は種類によって異なるものの大体「40cm〜60cm前後」となっています。

羽を広げたときにはおよそ1.2m〜1.3m前後の大きさとなりますので、鳥の中では比較的大きな種類と言えるでしょう。

一般的にカモメと呼ばれる鳥は小さくて細いクチバシを持ち、その色は黄色一色であることが大半です。

個体によっては黄色のクチバシに黒い斑点が付いているものもいますが、すべてのカモメのクチバシに斑点が見られるわけではありません。

身体(主に羽)の色は夏と冬で若干変わるものの、基本的には頭部から身体の下半分までが白く、翼の先や上部が黒くなる種類が多く見られます。

カモメの種類

カモメ

世界に50以上の種類が存在するカモメですが、日本で主に観察されているカモメは全部で8種類です。

これを「カモメ基本8種」と呼んだりもしますが、8種類のカモメを大きさ別に分けると以下のようになります。

大型のカモメ(体長60cm前後):オオセグロカモメ、セグロカモメ、シロカモメ、ワシカモメ
中型のカモメ(体長45cm前後):カモメ、ウミネコ
小型のカモメ(体長40cm前後):ミツユビカモメ、ユリカモメ

それぞれの種類における特徴を簡単にまとめたのでご覧ください。

オオセグロカモメ

黄色のクチバシの先端に赤い斑が付いていて、背中の羽が濃いグレーになっているものが「オオセグロカモメ」です。

また、足の色も後述のセグロカモメよりピンク色が濃く、体長も大きい種類となります。

日本においては北海道と一部の東北エリアで一年中見られる留鳥です。

セグロカモメ

オオセグロカモメより一回り小さいサイズなのが「セグロカモメ」です。

背中の羽が薄いグレーで、足は薄いピンク色をしているところがオオセグロカモメとの見分け方となります。

また、北アメリカ、ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬になると南下してくる渡り鳥であるところも大きな違いです。

シロカモメ

日本で観測できるカモメ種の中でもっとも大きく成長するのが「シロカモメ」です。

大きな個体だと体長70cmを超えるものもいて、オオセグロカモメよりがっしりとした体型をしています。

オオセグロカモメ・セグロカモメは丸い頭部を持ちますが、シロカモメは縦長の頭部となっているところが特徴的です。

ワシカモメ

他の大型カモメ種より翼が短く、クチバシが太いものが「ワシカモメ」です。

シベリアやアラスカなどで繁殖するワシカモメですが、冬になるとその場に留まる個体と南下する個体に分かれるというのが特徴のひとつに挙げられます。

また、翼から尾羽にかけてグレーの斑紋が伸びていて、目の周りのアイリングが他の大型カモメ種よりハッキリとしているところも特徴的な部分です。

カモメ

一般的によく知られているのがこちらの「カモメ」となります。

北半球の様々な地域で観測されていて、日本には越冬のために冬の時期だけやってくる種類です。

なお、春頃になると繁殖のためにまた生まれた場所へと帰っていきます。

ウミネコ

カモメとよく間違えられるのが「ウミネコ」です。

ウミネコは1年中日本に生息する種類であり、北海道から九州までの沿岸部で見かけることが出来ます。

なお、カモメは「キュー」「クゥー」と鳴きますが、ウミネコは名前の通り鳴き声が「ミャー」「ミャーオ」と聞こえます。

カモメとのより詳しい違いは後述しますが、黄色いクチバシに赤と黒の斑紋があるものがウミネコです。

ミツユビカモメ

黒くて短い足と少し緑がかったクチバシを持つのが「ミツユビカモメ」です。

背中から翼までは濃いグレーで、翼を広げたときの先端が黒い三角形に見えるところが特徴的な部分となります。

ミツユビカモメは渡り鳥であり、冬になると北海道や本州など至るところで見かけられる種類です。

ユリカモメ

日本で観察できる他のカモメ種と異なり赤いクチバシを持つところが「ユリカモメ」の特徴です。

また、クチバシ同様に足も赤いので比較的見分けやすい種類と言えるでしょう。

日中は沿岸部だけでなく内陸の方にまで飛来する鳥で、街中でゴミを漁る姿も目撃されています。

カモメの特徴・生態

ここからはさらに詳しいカモメの特徴や生態をご紹介していきます。

主な生息地

カモメは夏に繁殖をおこない、種類によっては冬に温帯地域へと渡って寒い時期を乗り越える鳥類です。

主な生息地・繁殖地にはアラスカ州やカナダなどアメリカ大陸の北部、ユーラシア大陸の北部などが挙げられます。

冬になると日本の北海道や本州、九州を含め中国・アメリカ西部・ヨーロッパ北部などに渡ってきますが、種類や個体によっては1年中生まれた場所で過ごすケースもあるようです。

北半球の比較的暖かい地域であればどこでも見かける可能性があり、世界的に見てもポピュラーな鳥と言えるでしょう。

食性について

カモメは非常に雑多な食性を持つ鳥類で、海面にいる小さな魚や小型のカニ・エビといった甲殻類、オキアミやゴカイといった釣りのエサになるようなものまで何でも食べます。

また、砂浜に打ち上げられた魚や動物の死骸、沿岸部で育っている果実などもカモメのエサとなります。

さらにカモメは河川から河口に流れ着いたゴミやそこにたかる虫なども食べる鳥です。

そのため、海の掃除屋とも言われています。

集団繁殖地を作る

「コロニー」と呼ばれる集団繁殖地にて繁殖活動をおこなうところがカモメの特徴です。

カモメは先ほども紹介したアメリカ大陸やユーラシア大陸の北部地域といった繁殖地で1回に2〜3個の卵を産みます。

これを親鳥であるオスとメスが抱卵し温めるのですが、孵化までの期間はおよそ1ヶ月弱(約25日)です。

ちなみに生後1〜2ヶ月ほどで巣立っていくものの、成鳥としての羽が揃うまでには3年ほど掛かります。

また、カモメの集団繁殖地では前述したような異なるカモメの種類が同じところで繁殖しているケースもあります。

カモメとウミネコの違い

ウミネコ

カモメとウミネコの違いを見分けるには「クチバシの色と長さ」「目の色」「尾羽の色」の3つがポイントとなります。

カモメのクチバシは黄色一色(または多少の黒い斑紋)ですが、ウミネコのクチバシは先端に黒と赤の模様が入っています。

また、ウミネコのクチバシはカモメよりも大きいので、近くであればクチバシを確認することで両者の違いが見極められるでしょう。

そのほか、ウミネコの目の周りには赤いアイリングがあり、カモメよりも鋭い目つきに見えます。

なお、空を飛んでいるときであれば尾羽を見れば違いが分かるのですが、尾羽が比較的白いのがカモメで尾羽に黒い帯模様が入っているのがウミネコです。

関連記事:ウミネコとは?カモメとの違いや生態・鳴き声など

まとめ

海の近くでよく見かける「カモメ」の特徴・種類・生態などについて詳しくご紹介してきました。

ご覧いただいたようにカモメといっても様々な種類があり、それぞれ観察できる場所や季節などが変わってきます。

また、カモメとウミネコの違いについても解説しましたが、両者は同じ「カモメ科カモメ属」に分類される鳥です。

とは言え、本文でも解説した通り見た目や鳴き声が全く違いますので、沿岸部で見かけたときにはその違いを自身の目で確かめてみてください。

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