日本で多くの人が楽しむサーフィンは、元々はハワイやアメリカ・カリフォルニアで発展した「文化」です。サーフィンはただ波に乗って楽しむだけでなく、自然そのものを体感することで人生を豊かにする架け橋のような存在とも言えますが、その中にはファッションや音楽といった要素も含まれています。
また、世界にはサーフィンを通じてアート作品を制作する芸術家たちも数多く存在し、そのすべてをひっくるめて「サーフカルチャー」と呼んだりもするわけですね。ここでは、サーフィンから派生したファッション・音楽・アートといった文化的な一面をご紹介しています。
いろいろな角度からサーフィンを見てみることで、よりサーフィンが楽しくなると思いますので、ぜひ最後までご覧になっていってください。
サーフカルチャーとは?
サーフカルチャーが本格的に日本へとやってきたのは1970年代です。元々はアメリカの文化ということもあり、戦後から少し時が経ってから日本では一般的に認知されるようなりました。
そんな背景があるサーフカルチャーですが、アメリカではそれよりも少し前の1960年代に流行を迎えています。サーフカルチャーというのは、サーフィンを楽しむ若者たちの間で構築された文化です。
最初は単純にサーフィンの腕前を競い合っていた若者たちですが、そこからサーフィンへ行くときの格好やビーチで聞く音楽などを探求する流れが出来たことがきっかけとされています。
結局のところは「誰が一番ビーチで格好良いのか」というシンプルな理由で発展していったサーフカルチャーですが、段々と自然との共生や保護といった観点が加わり、現在のような自然派アートの一端を担うようになっていきました。そんなサーフカルチャーですが、ここからファッションや音楽といったジャンル別に詳しく見ていきましょう。
サーフィンの歴史に関する記事はこちら!
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/1398″]【ファッション】におけるサーフカルチャー
ファッション面でのサーフカルチャーと言うと、アメリカンカジュアルな格好が基本とされています。Tシャツとデニムパンツというシンプルなスタイルも、ある意味サーフファッションと言えますが、昔のサーファーはひざ丈くらいにカットしたラフなジーンズなどを好んで穿いていたところも特徴のひとつです。
また、原色系やネイティブアメリカンからインスピレーションを受けた幾何学模様のデザインのTシャツというのもサーフカルチャーのひとつと言えるでしょう。特に自然と一体化するという部分では、ナチュラルな染物を施したTシャツなどが流行した時期があります。ほかにも冬場などにはパーカーやニット帽といったアイテムがサーファーファッショには欠かせません。
基本的に動きやすく、すぐに行動できる服装というのがサーフ系ファッションのベースと言えますね。また、ヘアスタイルも含めるとかつては「ロン毛&茶髪」というのが流行していましたが、最近では短髪のプロサーファーなども増えてきていますので、少し変化に富んできたようにも感じられます。
なおサーフィンをしていると、どうしても髪の毛にダメージが与えられてしまい、脱色されていくわけですが、その茶髪具合が格好良いとされていたのが日本でのサーフカルチャーのひとつでした。1990年代には「陸(おか)サーファー」という言葉が誕生したくらいで、サーフィンをしていなくてもサーファーっぽい格好(ロン毛&茶髪)をする若者が増えてひとつのブームとなっています。
それくらいサーファーというのは「憧れの存在」だったわけですが、最近では日本でもサーフィンというものが一般化してきましたので、サーフカルチャーというのも少しずつ変化してきているわけですね。
サーフ系ファッションに関する記事はこちら!
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/3199″]【音楽(サーフミュージック)】におけるサーフカルチャー
波の音をベースに浜辺でギターなどを奏でていた若者たちが、サーフミュージックの基礎を作り上げました。また、アメリカで車が大衆化されていくに連れて、サーフィンへ行く際に若者たちが車を利用するようになり、その車内でかけていた音楽がサーフミュージックの元祖とも言えます。
そんなサーフミュージックですが、過去から現在までいくつか代表的なアーティストをご紹介していきましょう。
ビーチボーイズ
アメリカの音楽におけるサーフカルチャーを作った第一人者と言っていいでしょう。1960年代初頭にデビューし、瞬く間に西海岸を中心に爆発的な人気と知名度を誇ったロックバンドです。トムクルーズ主演の映画「カクテル」でも挿入歌として使われた「ココモ」は、ビーチボーイズの代表的な1曲となっています。
ドノヴァン・フランケンレイター
1990年代から頭角を現したサーフミュージックの代表的アーティストがドノヴァン・フランケンレイターです。自身もフリーサーファーとしてサーフィンを楽しむということで、とても自然な音楽を楽しむことができます。
ジャックジョンソン
2000年代からは、「サーフミュージックと言えばジャックジョンソン」というくらいメジャーな存在ですね。元プロサーファーで、現役のプロサーファーとも交流のあるシンガーソングライターです。
アコースティックギターをメインに扱ったサウンドが特徴的で、心休まる楽曲からテンションの上がるアップテンポなものまで幅広く歌い上げています。
ジャックジョンソン の関する記事はこちら
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/2288″]平井大
日本における新しいサーフミュージックの流れを作っているのが平井大です。ウクレレ奏者ながらほかの楽器もこなし、バラードから激しいロックサウンドまで手かげる若手のホープと言えるでしょう。最近では、海までの道のりで平井大の音楽を聴いているという若者も多いのではないでしょうか。
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/2368″]サーフミュージックに関する記事はこちら!
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/2007″]【アート】におけるサーフカルチャー
サーフカルチャーの中には直接関係ないようにも思われますが、「アート」という分野もあります。サーフィンというスポーツや世界観を通して、オリジナルの作品を作り上げるアーティストも簡単にまとめましたのでご覧になってみてください。
アンディデイビス
カリフォルニア生まれカリフォルニア育ちという生粋のサーファー気質の持ち主であるアンディデイビス。シンプルなタッチの抽象画から、色鮮やかな水彩画まで多彩な作品を送り出しています。サーフアートと言えばアンディデイビスを推す方も多いのではないでしょうか。
カミーユペイジ
油絵をメインに取り扱っているカリフォルニア生まれハワイ在住のカミーユペイジもまた、サーフィンを通じてアート作品を生み出す芸術家です。特に水中を描かせたら天才的と言われ、そのイマジネーション豊かな作風はまさに唯一無二といった印象。水中を描く際の濃淡の使い分け方が抜群です。
ヘザーブラウン
サーフィンと言えばハワイ、というイメージを持つ方も多いでしょう。そんなハワイを拠点とするアーティスト・ヘザーブラウンも現代のサーフカルチャーを語る上では欠かせない存在です。ジャックジョンソン主催のミュージックフェスティバルのメインポスターを手がけた実績を持つ彼女の作品は、ハワイの風や波を感じさせてくれる仕上がりで、日本でもファンが増えてきています。
自宅に1枚飾るだけでもグッとおしゃれさがアップしますので、複製(レプリカモデル)などの商品を購入してみてもいいかもしれません。
ヘザーブラウンに関する記事はこちら!
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/2777″]サーフアートに関する記事はこちら!
[blogcard url=”https://naminorihack.com/archives/2732″]様々なサーフカルチャーに触れてみては
サーフカルチャーとはサーフィンを通じて色々な感性を引きだす役割を持っています。ファッションや音楽、そしてアートといった分野にまで影響を与えるサーフィンは魅力でいっぱい。ぜひ、あなたもサーフィンに触れながら、ご紹介したような様々なカルチャーを吸収してみてはいかがでしょうか。