アウトドアが好きという方々から高い人気を得ている自転車と言えば「ファットバイク」ですよね。
個性的な見た目はもちろんのこと、どんな悪路でも走れるファットバイクは山や海などいろいろな場所で大活躍をする自転車です。
ここでは、そんなファットバイクに関する選び方やおすすめのメーカーについて詳しく解説をおこなっています。
また、ファットバイクの魅力や乗る上で知っておきたいデメリットなどもご覧いただけますので、ファットバイクに興味があるという方はぜひ参考にしてみてください。
ファットバイクの選び方
それではまずファットバイクの選び方について見ていきましょう。
一言でファットバイクといっても実は色々な違いがあります。
そうした違いを理解しておかないと自転車選びに失敗してしまうかもしれませんので、ぜひあらかじめ確認をしておいてください。
タイヤの太さ
ファットバイクのもっとも大きな特徴と言えば、やはりそのタイヤの太さです。
見ただけで「あれはファットバイクだな」と分かるくらい太いタイヤを使用しているのがファットバイクの個性でもあるわけですが、その太さというのはだいたい4~5インチほどとなっています。
ちなみにこのタイヤの太さによって衝撃の吸収力、走破性、機敏性などが決まってきますのでとても重要です。
4インチ:多くのファットバイクに使われているタイヤの太さ。5インチより機敏な動きが可能となるが、衝撃の吸収度合いでは劣る。
5インチ:どんな悪路にも対応する、走破性を重視したタイヤの太さ。衝撃を吸収する度合いも高い。ただし4インチのタイヤより機敏性では劣る。
3インチ:セミファットと呼ばれるタイプ。見た目にはファットバイクのようにも見えるが、4インチ・5インチと比べると衝撃吸収力・走破性などは低い。
ご覧のようにファットバイクというのはだいたい4インチ・5インチのタイプに分けることが出来ます。
どちらにもメリットとデメリットがありますので、ファットバイクを利用するシチュエーションを考えた上で選ぶようにしましょう。
なお、最近ではタイヤの太さが3インチ前後というセミファットタイプも販売されています。
フレームのタイプ・素材
ファットバイクのフレームに使われている主な素材は以下の通りです。
クロモリ:鉄にクロムなどを加えたスチール系の合金のことで、頑丈なところが大きな特徴。衝撃の吸収力も高いので、悪路を走ることが多い人にはおすすめ。
アルミ:アルミニウム合金を使っていて、軽量かつ強度が高い部分が特徴的。サビや湿気などにも強いため海辺付近でファットバイクに乗りたい人にはおすすめ。
カーボン:炭素繊維と強化プラスチックを使った非金属素材で、非常に軽く強度も高いところが魅力的。ただし、とても高価であり手が出しづらいという面もある。
ファットバイクというのはマウンテンバイクのようにサスペンション機能が充実しているわけではないので、フレームの素材とタイヤの太さで衝撃を吸収するように出来ています。
そのため、「どういったところを走ることが多いのか?」「どういった目的でファットバイクに乗るのか?」ということを考えた上で素材選びをおこなうことが重要です。
なお、普通に街乗り用として使うのであれば標準的なスチール合金であるクロモリ素材を使っているファットバイクで十分と言えます。
また、オフロードメインで走るならアルミ、長距離走行がメインならカーボンといった形でも分類することが出来ますので参考にしてみてください。
ちなみにもっとも高価なカーボン素材のファットバイクは、軽量かつ強度が高いので長い距離を走っても疲れづらいといった特性も持っています。
デザイン
ファッションの一部としてファットバイクを選びたいという方にとっては、パッと見たときのデザインというのも重要なポイントとなります。
なお、フレームの形やペダルやサドルのデザインなど、見るべき点はたくさんありますが、こちらに関してはそれぞれの好みで選ぶものと言えますね。
ちなみにちゃんとしたメーカーのファットバイクであれば純正アクセサリーなどが販売されていますので、ちょっとした部分ならあとからカスタムすることも可能です。
ファットバイクの人気メーカー
続いては、ファットバイクを販売している人気メーカー5選をご覧いただこうと思います。
SURLY(サーリー)
ファットバイクメーカーの元祖とも言われるのが、こちらアメリカ生まれの「SURLY」です。
クロモリフレームを使った伝統的なデザイン、走破性に優れたファットバイクを販売しています。
SURLYは自転車作りにおけるコンセプトとして「楽しくて自由な乗り物であること」を掲げています。
そのコンセプトに沿いながら豊富なファットバイクのラインナップを取り揃えているところがとても魅力的な部分と言えますね。
なお、耐久性と補修の手軽さが特徴であるクロモリフレームのファットバイクは、値段も手ごろで最初の1台に選ぶにもぴったりです。
もちろん本格的なアウトドア用バイクとしても使用可能ですので、山道を走りたいという方にもおすすめが出来ます。
また、レトロな雰囲気が持ち味のモデル「パグスレイ」は街中でオシャレにファットバイクを乗り回したいという方にも最適な1台となっていますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
Salsa(サルサ)
こちらの「Salsa」は、マウンテンバイクを始めアウトドア用の自転車をメインに手掛けているメーカーです。
「ADVENTURE BY BIKE」をコンセプトにしていて、冒険心がくすぐられる自転車をたくさんリリースしています。
緻密なフレームデザインや素材選びが特徴的でもあり、ファットバイクに関しても世界中にファンがいるほどの人気メーカーですね。
また、マウンテンバイクによって培われた自転車作りのノウハウがファットバイクにも落とし込まれているので、Salsaのファットバイクは機敏な動きや本格的なトレイルランにも対応した走りを見せてくれます。
もちろん頑丈なカーボン製ファットバイクなども販売されていますので、長く愛用する1台を探すならこちらのSalsaがとてもおすすめです。
フレームのカラーバリエーションも豊富で、女性好みのファットバイクもあります。
KONA(コナ)
冬の雪山でも難なく走れるという驚異の走破性を搭載したファットバイクを販売しているのがこちら「KONA」です。
カナダの自転車メーカーであり、アウトドア用の自転車を作って30年以上の実績を持つ老舗でもあります。
KONAから販売されているファットバイクには「WOO」「WOZO」の2モデルがありますが、どちらも極太のタイヤが使われているところが特徴的です。
極太のタイヤによるクッション性と安定感がウリのKONAのファットバイクには、さらにチェーン外れがしにくい変速ギア機能も搭載されていて、まさにトレイルランに最適な1台といった印象があります。
ちなみに見た目の重量感に比べると実際に乗った際の走りは軽快そのものといった感じです。
アルミ製のフレームが使れているKONAのファットバイクは女性でも乗りやすい1台となっていますので、ぜひ一度その乗り心地を試してみてください。
BRONX(ブロンクス)
手頃な値段のファットバイクを購入したいという方から人気があるのがこちらの「BRONX」です。
安いモデルであれば5万円前後といった価格でファットバイクが買えるのですが、これはかなりお得な値段だと思います。
本格的なスポーツファットバイクではなく、街乗り用のファットバイクをお探しの方にはとてもおすすめのメーカーですね。
もちろん見た目自体の迫力はほかのメーカーのファットバイクに劣りません。
アメリカンバイクのような重厚感があるビジュアルはBRONXならではといったところがあります。
ちなみに「BRONX4.0モデル」はBMXがベースとなっていますので、操作性にも優れているところがおすすめポイントのひとつです。
また、フレームやホイールのカラーバリエーションも豊富なので、自分好みの1台がきっと見つかるはずです。
MANGOOSE(マングース)
世界で初めてBMXを手掛けたことでも知られる老舗自転車メーカーがこちらの「MANGOOSE」です。
モトクロス系の自転車を得意とするメーカーだけあって、ファットバイクにも走破性に優れたモデルが揃っています。
頑丈なフレームと極太4.8インチのタイヤ、さらに正確なステアリングといった性能が搭載されたMANGOOSEのファットバイクは初心者が選ぶにも最適な1台です。
オフロードでも快適に走れる本格的なファットバイクの割に価格が10万円台というのも魅力的な部分ですね。
また、余計なものを排除したシンプルなデザインも男らしさがあって良いと思います。
ファットバイクの魅力
それでは次にファットバイクの魅力について解説していきます。
どんなシチュエーションがファットバイクに合っているのか?といった点もご覧いただけますので、ぜひ参考にしていってください。
悪路・悪天候に強い
ファットバイクの特徴はその極太のタイヤにあるのですが、タイヤが太いとそれだけ「悪路・悪天候に強い」ということに繋がります。
日常的なシーンで言えば、雨が降って水たまりがひどいときでもファットバイクなら悠々と走り抜けることが可能です。
また山などにキャンプへ行く際のお供としてファットバイクを連れていけば、歩きよりも幅広いエリアへ遊びに行くことが出来ます。
もちろん砂浜や砂利道、ぬかるんだ土の道でもファットバイクなら走ることが出来ますので、こうした点からもアウトドア好きの方から支持されているというわけですね。
安定感がある
ファットバイクはタイヤが太い分、安定性に優れています。
細いタイヤを履いている自転車と比較してもその安定感というのは段違いです。
また安定した走行が出来るということは、長く走っても疲れにくいということに繋がります。
あまりイメージはないかもしれませんが、ファットバイクというのは長距離を走る上でも便利な自転車です。
そのため、通勤に自転車を選んでいるという方にもおすすめが出来ます。
見た目がおしゃれ
ファットバイクはそのインパクトある見た目も特徴のひとつです。
街中で乗っていても周囲の視線を集めることが出来るファットバイクは、ファッションの一部としても取り入れられているほどです。
最近だとファットバイクの色使いも豊富になってきていますから、自分がよく着る洋服のパターンと合わせてカラーコーディネートするというのもオシャレですね。
また、海岸沿いをファットバイクで走るというのも非常に画になるシチュエーションだと思います。
ファットバイクのデメリット
最後にファットバイク特有のデメリットについてもご紹介しておきます。
特にファットバイクを初めて買うという方にはぜひ理解しておいてもらいたいポイントですので、よく確認しておいてください。
重量感がある
ファットバイクは見た目通り重量感のある自転車です。
そのため、普通の自転車のように持ち上げたりするのには少し力が必要となります。
女性の場合はあらかじめファットバイクの重さなどを体感した上で購入すると失敗がないと思いますので、ぜひ参考にしてください。
小回りが効かない
極太のタイヤと比較的重心が低いファットバイクには、小回りが効かないというデメリットがあります。
そのため、細い路地が多いような場所で乗り回すにはやや不向きと言えますね。
もともとファットバイクは幅広いオフロードを走ることを想定して作られていますので、その点は理解しておくようにしましょう。
利用できない駐輪場がある
タイヤをスタンドに固定するタイプの駐輪場が利用できないというのもファットバイクのデメリットです。
日本の駐輪場でタイヤ留めの幅がファットバイクのサイズに対応しているところというのはまずありません。
そのため、生活の中でファットバイクを利用する際には、そのまま素停めが可能な駐輪場があるかどうかを先に確認しておいた方が良いですね。
人気のファットバイクを選んでみては
アウトドアシーンで活躍すること間違いなしのファットバイクは、見た目もオシャレなので街乗り用としても使うことが出来る自転車です。
そんなファットバイクのおすすめメーカーを5つご紹介してきましたが、どれも素晴らしいモデルを販売していますのでぜひ参考にしてみてください。
なお、ファットバイクを初めて購入するという場合は、駐輪場などの問題をあらかじめクリアーにしておきましょう。