冬の車中泊をおこなうとき、もっとも必要となるのが防寒対策です。
車の中というのは思っているよりも温度が下がるものなので、しっかりとした防寒対策をしていかないと車中泊をするどころではなくなってしまいます。
また、冬の車中泊では正しい防寒方法を知っておかないと命に係わるような事故も起こしかねません。
そこで、ここでは冬の車中泊における「おすすめ防寒対策6選」をご紹介していきたいと思います。
合わせて冬の車中泊で注意するべき点についても解説していますので、ぜひ参考にしていってください。
冬の車中泊は防寒対策が必須
冬のアウトドアというのは空気が澄んでいて気持ちが良いものですが、実際に車中泊をするとなると防寒対策が必須となってきます。
というのも、基本的に冬の車中泊では車の暖房が使えません。
これはエンジンを付けっぱなしにして寝ると一酸化炭素中毒になる恐れがあるからです。
そのため、冬の時期に車中泊をするのであれば暖房がないものと考えて防寒対策をおこなう必要があるわけです。
具体的には窓からの冷気を防ぐ、自分の体温を奪われないよう工夫をするといった形になりますが、その方法には色々なものがあります。
もちろん寝袋や毛布といった寝具類は絶対に必要ですので、冬用の厚手のアイテムを用意するようにしましょう。
ちなみに防寒用のアイテムの中には100均で買えるようなものもあります。
そこまでお金を使わなくても簡単に寒さを凌げるアイテムが買えますので、そういったものもぜひ参考にして取り入れてみてください。
というわけで、次におすすめの防寒対策6選をご紹介していきたいと思います。
車中泊の寒さ対策6選
車中泊の寒さを凌ぐにはいくつかのアイテムと知識が必要です。
ここでは確実に持っていった方が良いというものを選びましたので、初めて車中泊をするという方はよくご覧になっていってください。
寝袋
冬の車中泊で必ず必要となるものが寝袋です。
寝袋には大きく分けてマミー型と封筒型という2種類があります。
マミー型は身体全体をすっぽりと覆うタイプの寝袋で、密着度が高いため保温性に優れているところが特徴的です。
対して封筒型は普通の布団のようにして使えるタイプの寝袋で、動きやすさがある分マミー型よりもやや保温性に劣るといった面があります。
そのため、冬の車中泊用に買い揃えるのであればマミー型がおすすめと言えるでしょう。
なお、寝袋の中綿に使われているのはダウンもしくはポリエステルです。
ダウンの方が保温性に長けているためおすすめですが、値段的にはポリエステル素材の方が安いので、この点に関しては予算と相談をしましょう。
ただし、どちらにしても冬の車中泊用に寝袋を購入するのであれば「快適使用温度」と「限界使用温度」の2つの数値をチェックしてください。
前者はその温度内であれば快適に寝られる数値、後者は工夫次第でその温度までは使用可能といったことを表す数値となっています。
ちなみに冬用の寝袋として選ぶのであれば「マイナス5℃以下」と書かれたものがおすすめです。
また、寒冷地の方で冬の車中泊をするのであれば、アウトドアブランドが雪山登山用として販売している寝袋を選びましょう。
毛布
毛布は寝るとき以外にもちょっと羽織ったりすることで防寒グッズとして使える便利なアイテムです。
毛布には掛け用・敷き用の2つがありますが、アウトドア用に両方を兼ねたタイプも販売されています。
また、シガーソケットから電源を取って使える車用の電気毛布などもありますので、防寒グッズを揃える際にはチェックをしてみてください。
なお、毛布には主に床からの冷気を抑えるといった効果があります。
車というのは簡単に言ってしまえば鉄の塊ですから、車体から直接冷気が伝わりやすい構造をしているわけです。
特に床部分からは地面の冷気がそのまま身体に伝わってきてしまいますので、体感温度を上げるためにも車体と寝袋の間に毛布を1枚挟んでおくことが必要となります。
断熱シート
窓からの冷気を断熱シートで抑えることも冬の車中泊では必須の防寒対策です。
車種専用のシェードなどが販売されているのであればそちらを使うことをおすすめしますが、やはり少し値段的に高いといったデメリットもあります。
そういった場合には100均などでも売っている保温アルミシートを使って、自分で断熱シートを作ってみるというのもひとつの方法です。
なお、このときに重要なポイントはぴったりと窓枠に収まる形で作ることです。
隙間が空いていると車内への保温効果が薄れてしまいますので、なるべくそういった隙間がないようにして断熱シートを自作するようにしましょう。
ただし、すべての窓枠やドアの隙間を埋めてしまうと換気が出来なくなり、酸欠状態になってしまう恐れがあります。
そのため、いくつかの箇所だけは換気が出来る状態にしておいてください。
使い捨てカイロ
安価で買える防寒対策グッズの中でもやはりおすすめなのが使い捨てカイロです。
太い血管が通っている部分に使い捨てカイロを貼っておくと体温アップに効果的ですので試してみてください。
なお、使い捨てカイロはスペースも取りませんので、冬の車中泊を何度かするならまとめて購入して車内にストックしておきましょう。
湯たんぽ
お湯が沸かせる環境で車中泊をするなら湯たんぽも防寒対策におすすめです。
寝袋の中に湯たんぽをセットしておけば体温を下げることなく就寝が出来ます。
また、湯たんぽはゴミが出ませんので環境に優しいといった特徴もあります。
温かい食べ物・飲み物
身体の内側から温めて防寒対策をおこなうのも冬の車中泊では必要なことです。
湯たんぽ用に沸かしたお湯を少し使ってインスタントのスープを飲むというのが定番の方法のひとつですね。
また、発汗作用があり体温を上げるのに効果的なショウガを使った保存食を持っていくのもおすすめですので取り入れてみてください。
冬の車中泊の注意点
最後に冬の車中泊における注意点をご紹介しておきます。
まず、先ほども軽く触れましたが冬場にエンジンをかけたまま寝るのは大変危険ですので絶対にやめましょう。
マフラーのところに雪が積もると排気が上手く出来なくなり、車内に一酸化炭素が逆流して中毒症状を起こしてしまいます。
最悪の場合は命を落とす危険がありますので、必ずエンジンを切ってから寝てください。
また、エンジンを切るというのは周りのキャンパーや周辺住民への配慮でもあります。
そして換気も重要な注意点のひとつです。
寒さを防ぐために窓枠などの隙間をすべて塞いでしまうと酸欠状態になることもあり得ます。
つまり、ちょっとした空気の通り道を作っておくことが大事ということですね。
あとは冬の車中泊でも脱水症状には気を付けなければいけません。
防寒対策をしっかりとおこなった結果、よく汗をかいてしまい体内の水分が足りなくなるといったこともあります。
そのため、寝る際には手の届くところに水などを置いておくようにしましょう。
冬の車中泊は寒さ対策を万全に!
冬の車中泊におすすめの防寒対策やアイテムをご紹介してきました。
「寝袋は必ず冬用のものを選ぶ」「敷布団代わりに毛布を1枚持っていく」というのは必須の対策ですのでぜひ覚えておいてください。
ちなみに窓枠をカバーするための保温アルミシートを買って余った場合、床に敷いたり身体に巻き付けたりするのも効果的です。
また、楽しいはずの車中泊で事故が起こらないためにも、解説をした注意点をよく理解しておきましょう。