車中泊の時に運転席での飲酒は問題ない!?注意点とは?

最近はキャンプブームも後押しして車中泊を楽しむ人が増えてきました。

また、アウトドアの一環としてではなく、仕事(長距離トラックの運転手など)で車中泊をする人も一定数いると思います。

このように色々なシーンでおこなわれる車中泊ですが、「寝る前などに飲酒することは問題ないのか?」というのがちょっと気になる部分です。

仕事ならともかくアウトドアとして車中泊を楽しんでいる方の中には、キャンプ場につき車を停めてから一杯くらいはお酒を飲む方がいますよね。

しかし、そこには色々な注意点があることを理解しておいてください。

この記事では「車中泊と飲酒」に関連した様々な情報をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてもらえればと思います。

車中泊の時に運転席での飲酒は問題ない!?

まず「車中泊をするとき、運転席で飲酒をするのは問題ないのかどうか?」について解説していきます。

これに関しては、完全に車を停車している状態であれば問題ありません。

もちろん飲酒をしたからにはその後お酒が体内から完全に抜けるまで運転ができませんので、買い出しなどの必要なことはすべて事前に済ませておきましょう。

ちなみに運転席でお酒を飲み、エンジンを掛けてエアコンなどを付ける動作がNGかどうかと言いますと、これは「運転行為」に該当しないためお咎めなしとされています。

問題があるのはあくまで移動をおこなった場合となっていますので、とにかくお酒を飲んだら車を動かさないようにしましょう。

飲酒をした状態で運転行為をおこなうと民事・刑事の両方から罰則を受けることがあり、場合によっては前科が付く可能性もあります。

悪質なケースであれば実刑判決も考えられますので、とにかく車中泊をする人はこうしたお酒に関するルールを守ってください。

車中泊の飲酒に関する注意点

次に車中泊で飲酒をするときのさらなる注意点についてご紹介していきます。

少しの移動もNG

先ほども触れたように飲酒後に車の運転をすることは固く禁じられています。

この「運転」という定義がどういった形になっているかと言いますと、たとえエンジンを掛けていなくても下り坂などの道で惰性によって車を動かすことも禁止されていますので覚えておいてください。

仮に坂道の途中に車を停めていて、何かしらの事情で車を動かさなければいけなくなったとしましょう。

この場合、「エンジンを掛けずにサイドブレーキを解除」すれば車自体は動きます。

しかし、ケースによってはこの行為も運転と判断される可能性があるわけです。

「エンジンを掛けてアクセルを踏んでいなければ運転にはならないだろう」と思っても、飲酒中に車を移動させればそれは飲酒運転になり得ますので気を付けましょう。

もちろんたった数メートルの距離を移動させるだけでもNGです。

仮にその数メートルの間でキャンプ場の木にぶつけてしまった、ほかのキャンプ客・道具などに当たってしまったとなれば、100%の確率で飲酒運転とみなされます。

こうなると当然「保険は適用されません」ので、場合によっては多大な損害賠償金を実費で負担することも考えられるわけです。

二日酔いでの運転はNG

車中泊をしているときにお酒を飲んで、翌日の朝方にすぐ運転をする場合は注意が必要です。

たとえ一晩寝たとしても呼気の中にアルコールが一定以上含まれていれば、それは飲酒運転になります。

警察に捕まったときに「お酒を飲んだのは昨夜、6時間くらい寝たから飲酒運転ではない」と説明しても、そこには証拠がありません。

警察は違反者の呼気から検出されるアルコールの濃度でしか判断しませんので、自分勝手な解釈で運転することは止めた方が良いと言えるでしょう。

もちろん二日酔い状態で運転すれば注意力が散漫になり、事故の原因にもなってしまいます。

ちなみに人の身体は500ミリのビール1缶分のアルコールを分解するのにだいたい4時間かかると言われています。

ただし、その人の体質や体調などによって分解スピードは異なりますので、一概に4時間待てば運転して良いというわけではありません。

また、お酒を飲む方の中には一度にビール1缶以上を飲む方が多くといると思いますが、その場合にはさらに多くの時間を必要とします。

そのため、お酒を飲むであれば早い時間から飲み始め、次の日はゆっくりと出発するプランを立てるようにしましょう。

その他車中泊に関する注意点

最後に、そのほか車中泊をおこなう際に注意する点をご紹介していきます。

エコノミークラス症候群

仕事上などで、やむを得ずに車中泊をする人は「エコノミークラス症候群」に注意してください。

エコノミークラス症候群は同じ姿勢でずっと座っている(また、その状態で寝ている)ときに発症する確率が高く、足を含めた下半身のどこかに血栓が出来てしまう病気です。

足にできた血栓が血管を通って肺の静脈を詰まらせてしまうと、呼吸困難・胸痛・失神といった症状を引き起こしてしまいます。

「たった1日だけなら大丈夫だろう」と思っても、その人の体質によっては血栓ができやすい可能性もあるため、できるだけ横になれるスペースを確保してください。

エコノミークラス症候群の対処法としては適度に姿勢を変える、水分をしっかり摂るといったものが挙げられますので、車中泊をする際には出来る限り意識しておきましょう。

熱中症

夏場の車中泊でもっとも気を付けなければいけないのは「熱中症」です。

閉めきった車の中は屋外よりも高い温度になることが多く、そのまま休憩をしていると熱中症に掛かりやすくなってしまいます。

熱中症は軽く見られがちの病気ですが、毎年何人もの方が熱中症で命を落としているので、決して簡単に考えないでください。

熱中症対策としては「車内を適切な温度に保つ(ポータブルエアコンや小型扇風機の設置)」「水分を小まめに補給する」「体温が上がらないように保冷剤などを用意する」といったものが挙げられます。

とにかく夏場の車中泊は熱中症リスクが高いので、出来る限りの対策を講じるようにしましょう。

仮に「お子さんと一緒にキャンプで車中泊」ともなれば、さらに万全な対策が必要と言えます。

一酸化炭素中毒

夏場は暑い、冬場は寒いというのが車中泊の定番ですが、このときエンジンを掛けてエアコンを付けっぱなしにして寝るのはやめてください。

エンジンを掛けたまま寝ると、気付いたら排気ガスが逆流して車内に流れ込み、一酸化炭素中毒を引き起こす危険性があります。

たとえば寝ている間に雪が降り、その雪が積もってしまってマフラーの口を塞いでしまうと排気ガスが逆流して一酸化炭素中毒になります。

残念ながらこうした事故も毎年のように起こっていますので、車中泊をするときにはエンジンを切るということを必ず守るようにしましょう。

関連記事:車中泊をする際の注意点3つ!夏・冬の対策も

まとめ

車中泊をするときに飲酒をしてもいいのか?飲酒をした場合の注意点は?といった内容を解説してきました。

原則としてアルコールを口にしたら一定時間車が運転できなくなるということを理解しておきましょう。

運転席で飲もうが後部座席で飲もうが、それは自由です。

ただし、飲酒後に運転をすれば厳しい罰則を受けることになりますし、場合によっては色々なものを失いかねません。

楽しく車中泊をしたいのであれば、飲酒に関するルールを徹底して守るよう心掛けてください。

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