海洋

世の中には様々な恐怖症を抱える人がいますが、この記事では「海洋恐怖症」に関する情報を詳しくご紹介していきます。

海洋恐怖症は「不安障害」に分類されるもので、海の映像や画像、またそれに類するものを見たときや想像したときに身体的・精神的な苦痛を伴う症状です。

海洋恐怖症を自覚すると「自分だけがこういった症状を抱えているのかな」と余計に不安な気持ちになってしまうと思いますが、実は同じような症状を持っている方はたくさんいます。

ここでは、そんな海洋恐怖症の基礎知識や主な症状、海洋恐怖症になってしまう原因などをまとめました。

本来は癒しを与えてくれる海の景色ですが、そんな海を見ていて不安な気持ちに駆られてしまう方は、ぜひこちらの内容を参考にしていってください。

海洋恐怖症とは?

海洋恐怖症はWHOが発表している「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」にも含まれる不安障害のひとつです。

不安障害とは特定のものを見たときやシチュエーションにおいて身体が不安を感じ、実際に具合が悪くなってしまう症状を指します。

【不安障害の分類】
F40.0:広場恐怖症
F40.1:社会恐怖症
F40.2:特定の個別的恐怖症
F40.8;その他の恐怖症性不安障害
F40.9:恐怖症性不安障害(詳細不明)

こちらは不安障害を細分化したものとなりますが、このうち海洋恐怖症は「特定の個別的恐怖症」に分類されます。

海の映像や画像、海洋生物などを見たり、それに類するものを連想したりすると具合が悪くなる方は、もしかしたら海洋恐怖症かもしれません。

ちなみに、あえて自分が海洋恐怖症かどうかを確認したい場合は、ネットで「海洋恐怖症 画像」などで検索すると、海洋恐怖症の方ならちょっと目をそむけたくなるような画像が出てきます。

もちろん海洋恐怖症には度合いがあり、画像なら大丈夫という方もいればそうでない方もいるようです。

また、実際に海の近くに行くと気分が悪くなるという方もいますが、どういった症状が多いのかを次に見ていきましょう。

海洋恐怖症の症状

海洋恐怖症の主な症状は以下の通りです。

・不安感や不快感
・眩暈(めまい)
・動悸
・吐き気
・パニック発作

海洋恐怖症の場合、広大な海の景色や画像、大型の海洋生物などを見ると何とも言えない「不安感」や「不快感」を示す方が多くいます。

ただ漠然とした不安感を示すくらいなら軽度といえますが、中程度の症状になると段々眩暈や動悸といったものを感じるようになり、それが原因で吐き気がこみ上げてくるケースも少なくありません。

そして、重度の海洋恐怖症になるとパニック発作に襲われ、体の震えから発汗・呼吸困難といった症状が出てきます。

このように、自分がどれくらいのレベルの海洋恐怖症なのかは症状の度合いによって分かりますが「そもそもなぜ自分が海洋恐怖症になっているのか?」というのが気になる点だと思います

そこで、次は海洋恐怖症になる原因について詳しくまとめましたのでご覧ください。

海洋恐怖症の原因

海洋恐怖症になる原因は色々とあります。

中でも代表的な原因をいくつかピックアップしてみましたので、自分に思い当たる部分はないかチェックしてみてください。

過去に海でトラウマになるようなことがあった

過去に海や川など、水辺で溺れた経験やそれに類する事故に遭った経験が海洋恐怖症を引き起こすことは十分に考えられます。

・子供のころに海へ行き、足がつかないところで溺れかけた(また、不安な思いをした)
・ボートなどに乗って沖に出たものの、なかなか岸まで戻って来られず恐怖を感じた
・津波の被害やそのときの記憶が残っている

こちらはあくまで一例ですが、上記のような経験が原因となり海洋恐怖症になる方は少なからずいます。

漠然とした水に対する恐怖や行動制限によるストレス

水の中では呼吸が出来ませんので、そういった漠然としたイメージから水を怖がるようになり、海洋恐怖症へと繋がっていくケースもあります。

また、船の上で長時間過ごしていると何かあったときにすぐ助けを呼べないといった思考から「行動を制限されることが不安感に直結する方」も多いようです。

他の恐怖症から連想・連鎖する

たとえば閉所恐怖症の方の場合、前述と同じように行動を制限されることが不安に繋がるケースも少なくありません。

こうした他の恐怖症から海洋恐怖症が誘発されるのも原因のひとつです。

水の中では身動きがとりづらいので不安に感じる、もしくは具合が悪くなるというのも他の恐怖症が関係している場合がありますので、自分がどういったときに不快な気持ちになるのかをあらためて確認してみましょう。

様々なイマジネーションによるもの

広大な海の画像などを見て、その中に未知の生物がいるのではないか?海に入ったら溺れたりして助からないのではないか?と様々な想像を膨らましてしまうのも海洋恐怖症になる原因のひとつと言えます。

海洋恐怖症の方に多いのはイマジネーション豊かな人です。

底が見えない海を目の前にすると色々なことを想像してしまい、それが悪い方向ばかりにいってしまうと海洋恐怖症を発症する確率が高まってしまいます。

実際に見た映画・アニメ・漫画などの記憶が影響

映画やアニメ、漫画などの映像から「海=怖い」という認識が刷り込まれてしまうと、海洋恐怖症になりやすいかもしれません。

実際にサメが人間を襲うような映画や事故映像などを見て海を怖がるようになる人はいます。

あとは海をテーマにした過激なタッチのアニメや漫画、漂流サバイバル系の作品から海を恐怖の対象にしてしまう可能性もありますので、不安を感じるならそういったものはなるべく見ないようにしましょう。

その他自然関係の恐怖症

世の中には海だけでなく、他の自然や現象を対象とした恐怖症もあります。

森林恐怖症

群生する木や規模の大きな森を見ると不安感を覚える方は、森林恐怖症に当てはまると思います。

「迷子になってしまったらどうしよう?」「森の中の真っ暗な雰囲気が何となく怖い」といった想像から恐怖を感じる方が多いようです。

また、大きな森の中に入っていくとどれくらいで外に出られるか分からないといった「行動の制限」が原因となり森林恐怖症になる方もいます。

雷恐怖症

雷の光や雷鳴の音を怖がる方は「雷恐怖症」の可能性があります。

これは動物と同じで本能的に雷(突然の光や大きな音)を恐怖と捉える思考から、同様の恐怖症へと繋がるケースが多いようです。

雷恐怖症の場合は、雷の仕組みなどをよく理解すると解消されるケースもあるようなので、調べてみると良いかもしれません。

地震恐怖症

地震が起きると何とも言えない不安感に襲われる方は少なくないと思いますが、それは「地震恐怖症」かもしれません。

地震恐怖症は「何か大きな建物が崩れるかもしれない」「津波がやってくるかもしれない」といった想像から身体に不調をきたすものです。

特に東日本大震災や熊本地震、過去の阪神淡路大震災などを経験している方の中には、動悸や眩暈を感じる人が多いかと思います。

まとめ

不安障害のひとつである海洋恐怖症に関する情報を詳しくまとめてきました。

ご覧いただいたように海洋恐怖症のような症状は珍しいものではありません。

そのため「自分だけにこうした症状が出るのか…」と落ち込んだり不安になったりせず、周りに打ち明けてしまうというのも療法のひとつとされています。

不安障害では自分にしか分からない症状が多々出ますが、周りの理解により改善されるケースが非常に多いです。

海洋恐怖症の場合は海に近付かない、関連する画像を見ないといった対処をすれば日常生活に支障はないと思いますが、なんとか治したいと考えるなら上記のような克服方法も試してみてください。

参考文献:厚生労働省 「疾病、傷害及び死因の統計分類 第Ⅴ章 精神及び行動の障害(F00-F99)」

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事