アザラシ

この記事では水族館でも人気が高い「アザラシ」の特徴や生態を詳しくご紹介していきます。

アザラシは「鰭脚類(ききゃくるい)」に分類される海洋性の哺乳類です。

短い首にぼってりとした胴体が特徴的で、その見た目からも可愛らしい生物として知られています。

ここでは、そんなアザラシが実際にはどういった生き物なのか?という疑問を解消するために様々な情報をまとめてみました。

アザラシの食性や性格からアザラシと似たアシカとの違いまで、アザラシの生態を知りたいという方はぜひこちらの内容をご覧になっていってください。

そもそもアザラシとは?

アザラシは「ネコ目アザラシ科」に分類される海獣です。

アザラシの種類によってはイヌ亜目に分類されることもありますが、こういった分類を見ると「もともとネコと同じ祖先を持つの?それともイヌと同じ系統なの?」といった疑問も生まれると思います。

実はアザラシの祖先についてはまだ研究段階で正確なことが分かっていません。

ただし、いまのところは「クマと同じ祖先を持つのでは?」という説が有力とのことです。

そんなアザラシには全部で19の種類が存在します。

体長や体重はアザラシの種類によって大きく異なり、体重50kgほどのワモンアザラシもいれば体重3,000kg~5,000kgになる超大型のミナミゾウアザラシもいます。

体長についても「120cm~400cm以上」とかなり幅が広いので、種類ごとに身体的特徴が大きく変わる生き物と言えるでしょう。

なお、骨格や五感といった部分は多くのアザラシで共通しています。

四肢には水かきが付きヒレのように進化した5本の指があり、そのうち後肢を使って泳ぐというのがアザラシの特徴です。

また、アザラシはどの種類でも嗅覚と聴覚に優れていて、自分の子供を匂いで判断したりします。

ちなみに一部の種類では海中でクリック音を発するエコロケーションの能力があり、暗い海中でもエサを捕食したり敵から身を守ったりする力があるとされています。

アザラシの種類

アザラシ

アザラシは北極から南極まで幅広い地域に生息する生き物です。

そんなアザラシは、現在のところ以下の19種類に分類されています。

・アゴヒゲアザラシ
・カニクイアザラシ
・クラカケアザラシ
・ズキンアザラシ
・キタゾウアザラシ
・ミナミゾウアザラシ
・ハイイロアザラシ
・ヒョウアザラシ
・ウェッデルアザラシ
・チチュウカイモンクアザラシ
・ハワイモンクアザラシ
・カリブモンクアザラシ
・ロスアザラシ
・タテゴトアザラシ
・ゴマフアザラシ
・ゼニガタアザラシ
・カスピカイアザラシ
・バイカルアザラシ
・ワモンアザラシ

このうち日本で見られるのは5種類となりますが、その特徴を簡単に見ていきましょう。

アゴヒゲアザラシ

「アゴヒゲアザラシ」は体重300kgを超える個体も存在する比較的大型のアザラシです。

基本的には北極圏を生息域としていますが、流氷に乗って北海道の近くにやって来ることもあります。

名前の通り長いアゴヒゲが特徴的です。

クラカケアザラシ

太くて白い帯模様を背中に持つのが「クラカケアザラシ」の特徴です。

体長はだいたい150cm~160cm、体重は80kg前後とアザラシの中ではやや小さいタイプとなっています。

クラカケアザラシはベーリング海やオホーツク海に生息していてアゴヒゲアザラシと同じく流氷に乗って北海道近海までやってきますが、同種よりは見かける機会の少ない種類です。

ゴマフアザラシ

「ゴマフアザラシ」は漫画「少年アシベ」に登場したことによってその知名度を高めた種類です。

かなり昔の作品ではありますが、今の30代~40代の中には「ゴマちゃん」の愛称で親しまれたキャラクターを思い返す方も少なくないはずです。

そんなゴマフアザラシは体重90kg前後で、白っぽい毛にゴマ斑模様を配した見た目が特徴となっています。

ゼニガタアザラシ

ゴマフアザラシのように斑模様を特徴とするのが「ゼニガタアザラシ」です。

アザラシは漢字で「海豹」と書きますが、まさに豹のような毛の柄を持つのがゼニガタアザラシとなります。

また、ゼニガタアザラシは北半球・南半球ともに生息する種類ですが、日本でも北海道の千島列島など一部で定住する姿が確認されています。

ワモンアザラシ

アザラシの中でもっとも小さい種類とされるのが「ワモンアザラシ」です。

ワモンアザラシは大人になっても体長が100cm前後にしか成長しません。

体重も40kgほどの個体が多いので、他のアザラシの子供と見間違うくらいのサイズです。

ワモンアザラシは流氷の上で生活する種類で、その割れ目や積もった雪の空洞などに居住地を定めて子育てをします。

アザラシの生態・特徴

アザラシ

ここからはアザラシの生態や特徴をご紹介していきます。

アザラシについては色々な生態が確認されていますが、中でも高い潜水能力を誇るところが特徴的な部分です。

潜水能力が高い

アザラシには高い潜水能力が備わっています。

過去にはキタゾウアザラシが1500mの潜水を記録していますが、ミナミゾウアザラシに至っては2000mほどの深さまで潜れるとのことです。

また、潜水時間に換算するとその時間はおよそ2時間近くとなります。

アザラシには自身の筋肉に酸素を溜め込んでおく能力があり、それによって長く深い潜水ができるものと考えられています。

繁殖方法

アザラシは一夫一妻制が基本とされていますが、種類によっては一夫多妻制となっているアザラシもいます。

1回の出産では1仔の子供を生み、メスのアザラシが子育てをおこないますが、その子育て期間はだいたい2~3週間です。

2~3週間すると毛が生え揃い、大人のアザラシと同じような見た目になります。

食性について

アザラシは小型の魚を主食としますが、ほかにもエビやイカなど何でも食べる広食性と言われています。

ちなみに水族館で飼育されているアザラシにはイワシやサバ、ニシンなどが与えられているそうです。

なお、体長が3m~4mになる野生のアザラシの場合は、ペンギンや別種の小型アザラシを食べることもあります。

可愛らしい見た目とは違って、アザラシには肉食な一面もあるということです。

好奇心旺盛な性格

アザラシはとても好奇心旺盛な性格をしていて、人間にも懐きやすい生き物として知られています。

なぜアザラシが人に懐きやすいのかは正確に分かっていませんが、一説にはあまり視力に優れないアザラシは匂いなどで相手を判断するため人間にも近寄ってくるのではないかと考えられています。

ちなみに野生のアザラシも人間に対して好意的であることが多く、ダイバーに近寄ってくるアザラシも少なくありません。

社会性がある

アザラシはコミュニティを形成して生活を送る生き物です。

母アザラシがエサを獲りに行く間は他のメスアザラシが子アザラシの面倒を見たり、母アザラシを失くした子アザラシを別の母アザラシが育てたりといった社会性を持っています。

一部のアザラシでは託児所に似た仕組みがあり、エサを獲りに出掛ける母アザラシたちの代わりに子アザラシを見守る保母的な役割のアザラシも存在するようです。

アザラシとアシカの違い

アシカ

アザラシに似ている生き物としてはよく「アシカ」の名前が挙げられます。

アザラシとアシカにはいくつかの違いがありますが、見た目で判断する場合には「耳たぶの有無」を確認してみてください。

耳たぶがなく穴だけ空いているのが「アザラシ」で、耳たぶがあるのが「アシカ」です。

また、泳ぎ方で考えると後ろ足で推進力を得るのが「アザラシ」で、前足で泳ぐのが「アシカ」となります。

ちなみにアザラシの最高時速はおよそ21キロ、アシカの最高時速はおよそ26キロとされていますので、アシカの方がやや泳ぐスピードが速いようです。

まとめ

水族館でも人気が高い「アザラシ」の生態や特徴、主な種類をご紹介してきました。

ご覧いただいた通りアザラシは19種類に分けられ、それぞれ異なる大きさに成長します。

また、生活スタイルや食性についても種類によって若干の差異があることが分かったと思います。

アザラシは基本的に温厚で人間に懐きやすい性格をしていますので、水族館でも飼育がしやすい生き物のひとつです。

次に水族館へ出掛けるときには、ここで解説したようなアザラシの生態をぜひ思い出してみてください。

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