サーフィンをしている方の中には昔から「スケボー」をしている方が多くいます。これは同じ横乗り系のスポーツであることがひとつの理由となっていますが、実はスケボーにはサーフィンのトレーニングとなる要素がたくさん含まれているからです。
実際には波と道路という違いがありますので、スケボーをすることが100%すべてサーフィンの上達に直結するということではありませんが、やはり普段からスケボーをしているのとしていないのとでは上達のスピードが段違い。そこで、ここではサーフィンの陸トレにおけるスケボーの役割と、おすすめのスケートボードをご紹介していきます。
週末だけしかサーフィンに出掛けられないという方でも、平日の数十分間スケボーに乗るだけで充分その効果を実感できると思いますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
サーフィンの陸トレといえばスケボー!
昔から陸でやるサーフィンのトレーニングと言えばスケートボードでした。これはサーフィンの本場であるカリフォルニアの若者たちの間でも常識とされていて、1970年代ごろには多くのサーファーがサーフィンと一緒にスケボーを楽しんでいたことからも分かります。
しかし、当たり前ですが、サーフィンは海へ出掛けて波と一緒に楽しむものです。日本だと、家のすぐそばに海があって、毎日サーフィンに出掛けることができるという人はなかなかいません。週末の数時間、サーフィンを楽しむために海へ出掛けて、自分の思うようなライディングが出来れば楽しいですが、思ったような乗り方ができなかったときにはモチベーションが下がってしまいます。そんな気持ちを少しでも改善・解消したいのであれば、やはり普段からトレーニングをすることが大切です。
そこで登場するのが「スケボー」ということになります。波はいつ来るか分かりませんし、日によってもコンディションが大きく異なります。しかし、スケボーであれば常に一定のコンディションの中で練習を重ねることができるわけです。
もちろんスケボーとサーフィンは似ているようでまったく別のスポーツですので、そのすべてがサーフィンの上達に繋がるわけではありません。ただ、サーフィンにおいての「来るべき時」に備えるためのトレーニングには充分なります。次に、スケボーをすることでサーフィンの上達にどういった効果が実際にあるのかを見ていきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
スケボーによるサーフィンへの効果!
さて、それでは実際にスケボーをすることでどんな効果があり、サーフィンのどういった部分で役に立つのかをご紹介していきましょう。
自分のスタイルを身体に覚えさせる
サーフィンをする上では、ボードに立った時の基本的な姿勢と状態を意識することはとても重要なポイントです。特にサーフィンを初めて間もないという方にとっては非常に必要なことなのですが、ボードの上に立った時の姿勢がどうなっているのか自分で把握していますか?
波が来てボードに立てたとしても、最初はすぐにボードから落ちてしまうという方が大半だと思います。これは、ボードの上でのスタイルが定まっていなくて、バランスが崩れやすい状態にあることを意味しています。こうした弱点を克服する際に、スケボーでの練習というのはとても有効的です。
波と道路という違いはありますが、身体を半身にして動く板の上に乗っているという点は一緒ですので、腕の角度や膝の曲げ方、そして重心をどこに持っていくのかというトレーニングになります。
毎回のサーフィンで練習するよりも、スケボーを使って反復練習をする方が格段に手軽かつ時間が多く使えますから、平日の数十分間だけでもスケボーに乗ってみるとバランス感覚が抜群によくなるはずです。
意識的にフローの感覚を捕らえる
フローというのはサーフィンにおいて、波に最後まで乗り切ってライディングをこなすことで、全体的にどういった動きをするのかというイメージが大事な点と言えます。
スケボーの場合は、自分の決めた距離や幅を移動するときに、あらかじめ波に乗るイメージを持って練習すると、サーフィンのフローというものが意識的に捕らえられるようになり、非常に効率的な練習となります。
集中力とリスク管理
サーフィンと違ってスケボーの場合は、失敗すると地面に転がることになりますので、やはり身体に痛みを感じます。痛いことというのは誰でも嫌ですから、スケボーを練習すると集中力というものがより鍛えられることとなります。
もちろんサーフィンでも下手に落水すると身体を海面に打ち付けて痛い思いをするのですが、こうした「まずい、失敗する、どうやって回避するか」といった一瞬の出来事の中で、リスクマネージメントをおこなえるようになるというのが、スケボートレーニングの優れた点です。
なんとなく、海でサーフィンをして落水して失敗…、ということを繰り返すよりも、スケボーで失敗する方がよっぽど身体に危機回避能力を覚えさせます。
道路の状況を見て「このデコボコは危険だな」と感じることと、波を見ながら「この波は乗っでもすぐ崩れてしまいそうだな」「荒くてすぐに落ちてしまいそうかも」と感じることは似ていますので、こうした感覚を養えるというのもスケボーをするメリットと言えるでしょう。
コミットメントという意識を持つ
サーフィンやスケボーに限ったことではありませんが、スポーツをする上で「やる、やらない(コミットメント)」を自分の中ではっきりと決めてプレイするということは非常に重要なポイントです。
サーフィンの場合は波が来た瞬間に「これに乗る」という決断力を持っていないと、いい波がすぐに流れていってしまいます。こうしたマインドを改善するためにも、スケボーのトレーニングをすることで「いま、ここで、このトリックを決めよう」と考えてライディングすると、とてもコミットメント力が育っていきますので、こちらもぜひ意識してもらいたいところです。
スケボー自体が基礎体力アップに繋がる
平日の数十分間だけでもスケボーに乗るというのは、それだけで基礎体力アップに繋がりますので、サーフィンをする上で必要な筋力などを維持することにもなります。
普段、何もせずに週末だけサーフィンに行くよりも、格段にベースである自分の肉体が鍛えられますので、まずはほんの少しの時間だけでもスケボーを使って体を動かすようにしましょう。
サーフィンの陸トレ用のスケボーとは?
スケボーをすることがサーフィンの上達に繋がりやすいということが分かってもらえたところで、実際にどういったスケボーを選べばいいのかという点も見ていきたいと思います。ちなみにスケボーというと昔ながらのものを想像する人も多いかもしれませんが、最近ではサーフィンのトレーニング用のスケボーというものが販売されていますので、そちらの購入がおすすめです。
従来のスケボーとの違いは、板とホイール部分のアタッチメントが異なり、非常に不安定に作られているというのがサーフィンのトレーニング用スケボーの特徴と言えます。これは、安定感のない波の上を想定した造りでもあり、また従来のスケボーよりもサーフィンのトリックに似た動きができるように仕上げているからです。
サーフィンにおけるカービングやシャープなターンというものができるというところも魅力的で、どんな道路にも対応したスケールが持ち味とも言えるでしょう。
サーフィンの陸トレにおすすめのスケボーは?
ご説明したように従来のスケボーよりも進化したアイテムを販売しているのが「カーバー(Carver)」というブランドです。
サーフィンをするためのスケボーというコンセプトもあり、サーファーにとってはまさに打ってつけのボードを購入することができます。カーバーのスケボーはだいたい3万円~4万円からと、ある程度の値段がしますがその分機能性は抜群で、プロのサーファーも愛用しているほどです。
もちろんスケボー初心者でも充分乗ることは可能ですし、前述のトレーニング効果も期待ができます。せっかくサーフィンのためにスケボーを始めるのであれば、ぜひこちらのカーバー製のスケボーを使ってみてください。
サーフィンの陸トレはカーバーで!
サーフィンのためのトレーニングとして、スケボーの効果やおすすめアイテムをご紹介してきました。スケボーはそれだけでも楽しい横乗り系スポーツですので、ポジティブな感覚でトレーニングに励むことができるかと思います。週末のサーフィンを思いっきり楽しむためにも、まずは平日少しの時間だけでもスケボーに取り組んでみてはいかがでしょうか。