車中泊で起こりうるトラブル&危険とは? 防止策も解説

ここ数年の間でソロキャンプなどが大変ブームになってきました。

そんなソロキャンプの際、車中泊をするという方も多いと思います。

車中泊はテントが要らず悪天候になってもそのまま泊まれるところが非常に魅力的な部分です。

しかし、車中泊は正しい方法を知っていないと「思わぬトラブル」や「命の危険に繋がるような事故」を引き起こしてしまいます。

そのため、これから車中泊を楽しもうと考えている方は、事前に注意事項をよくチェックしておいてください。

この記事では、そんな車中泊で起こりうるトラブルや危険について詳しくまとめました。

車中泊の魅力とは?

車でキャンプ場まで訪れるキャンパーにとって、車中泊をする時間は楽しみのひとつです。

車の後部座席を自分が寝やすいよう改造すること自体が楽しいと感じる人も多いと思います。

そんな車中泊の魅力はたとえ雨が降っていても問題ないところです。

テント泊やハンモック泊だと、雨が降った時点でかなりテンションが下がってしまいます。

また、テントやハンモック、タープなどが雨に濡れると片付けも大変です。

そうした手間がないところも車中泊の魅力であり、メリットと言えるでしょう。

さらに車中泊であれば寒さにも強いので、冬の間でも安心して寝られます。

大きめの車であればカップルや家族で泊まることも可能で、その楽しみ方はまさに無限大です。

しかし、そんな車中泊を楽しむためには、いくつか注意しなければいけないこともあります。

ということで、次に車中泊をする上で知っておいてもらいたいトラブル&危険な事故の例を見ていきましょう。

車中泊で起こりうるトラブル&危険

車中泊の仕方を間違えると命の危険に直結することがあります。

特に最近は予備知識なしで車中泊をおこなうビギナーキャンパーも増えてきていますので、この際に車中泊の危険性を再認識しておきましょう。

エコノミークラス症候群

狭い車で車中泊をおこなっていると、まずエコノミー症候群のリスクが高まります。

エコノミー症候群とは長時間足を動かさないでいることにより、足の静脈に血栓が生まれてしまう状態のことです。

エコノミー症候群というと軽い病気に考えられがちですが、足の血栓の一部が剥がれて血管を巡ってしまうと、肺や心臓の働きに悪影響を与えることもあります。

剥がれた血栓が肺や心臓近くの血管に詰まると、呼吸困難や急性心筋梗塞を引き起こす可能性があり、最悪の場合は命を落とすことになってしまうわけです。

エコノミー症候群を回避するためには、足のストレッチや水分補給をおこなうことが大事です。

また、なるべく車のシートをフラットな状態にしておくことも予防策としては有効なので、足が下がったままの状態で長時間の睡眠に入らないよう心掛けてください。

一酸化炭素中毒

夏や冬など、普通の状態だと寝苦しいので車のエンジンを掛けっぱなしにしてエアコンを付けて寝る人がいます。

しかし、これは非常に危険な行為です。

車のエンジンを掛けっぱなしにして、なおかつ窓を閉め切った状態にしておくと「一酸化炭素中毒」を引き起こす可能性が上がってしまいます。

本来であれば排気ガスを吐き出す車のマフラー部分を、何かしらの障害物で塞がれてしまうと一酸化炭素が車内に逆流してしまいます。

そうなると気付かないうちに一酸化炭素中毒となり、死亡するケースも珍しくありません。

たとえば雪が降っているシーズンに車中泊をしていて、寒いからといってエンジンを掛けたまま寝ると、その間に雪が積もってしまってマフラー部分を塞いでしまうことは十分考えられます。

もちろん雪以外にも風に吹かれて木片などが転がってきて、偶然マフラーを塞いでしまうこともあり得るでしょう。

こうした危険な事故に巻き込まれないためにも、車中泊をする際は必ずエンジンを切ってから寝てください。

熱中症

先ほどのエコノミー症候群より、やや身近なリスクとしては熱中症が挙げられます。

特に夏場のキャンプでは多いのですが、アルコールやカフェインを含む飲み物を大量に摂取すると身体が脱水状態に近づきます。

そこに車中の暑さが加わると、簡単に人は熱中症に掛かってしまうわけです。

熱中症も最悪の場合には命を落とす危険性がありますので、車中泊ではかなり警戒をしなければいけません。

また、キャンプ場のトイレをあまり使いたくないからと言って、あまり水分を摂らないのもNG行為です。

水分が不足すると熱中症リスクが飛躍的にアップしてしまいますので、小まめに水分を摂ることを忘れないようにしてください。

窃盗

こちらは外的要因によるトラブルですが、車中泊をする際には防犯意識を高く持っておくことも大事です。

車を狙った車上荒らしというのはどこにでもいる可能性があります。

特に道の駅など人が多く出入りする駐車場で車中泊をしている場合は注意が必要です。

金銭的なものや高価そうなものを外から見て分かるところに置いておくと、車上荒らしの格好の的になってしまいます。

そのため、なるべく車の外から中が見えないよう工夫をしてください。

ガス欠・バッテリー上がり

こちらは特に森や湖畔といった自然あふれるところで車中泊をする際の注意点です。

森の中などでガス欠やバッテリー上がりが発生すると、自力で問題を解決することが困難になります。

また、車が自走できないとなると任意保険のロードサービスやJAFに対応をお願いすることになりますが、なかなか高い費用が掛かってしまいます。

こうした余計な出費をしたくないのであれば、ガソリンの残量やバッテリー上がりには十分気を付けましょう。

車中泊でのトラブル&危険防止策

車中泊で考えられる色々なトラブルについてご紹介してきましたが、その防止策についてもご覧いただこうと思います。

まず身体的なトラブルに関しては、水分を小まめに補給することや車内を適切な温度に保つことが重要です。

夏場であればクーラーボックスに冷えた水やスポーツドリンク類を用意しておくことはマストで、合わせて電池式や充電式の扇風機なども備えておくようにしてください。(保冷マクラなども効果的)

冬場の場合はエアコンがなくても寝られるよう、とにかく防寒グッズを充実させておくことが大事です。

必ず寝袋は真冬用のものを用意し、それに加えて毛布などを持っていくようにしましょう。

また、ひとりで車中泊をする場合は防犯グッズを持っていくことも忘れてはいけません。

防犯ブザーや催涙スプレーなど、市販のものでも効果があるものはたくさんあります。

特に女性ひとりの場合ならなおさら必要なグッズですので、ぜひ通販サイトなどであらかじめ購入しておいてください。

なお、車の外から中が見えないよう、合わせてシェードを買っておくこともおすすめしておきます。

シェードなどで中が見えないようにするだけでも、車上荒らしの被害に遭う確率が下がるはずです。

まとめ

車中泊で考えられるトラブルや危険な事故の原因について見てきました。

トラブルが発生すると自分だけでなく同行した方や周りのキャンパーにも迷惑をかけてしまいます。

なお、車中泊でトラブルや事故が起きてしまうのは、事前の準備や知識が不足しているからです。

楽しいはずの車中泊でトラブルや事故を起こしたくないのであれば、ご紹介したような事例を参考にして、万全の状態で出発するようにしてください。

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