カワウソの特徴・生態!生息地や性格など

この記事では、見た目の可愛らしさから一気に注目を集めるようになった「カワウソ」の特徴や生態をご紹介していきます。

水族館や動物園で飼育されている生き物の中でもトップクラスの人気を誇るのがカワウソです。

カワウソは陸上に生息するイタチ科に分類される動物ですが、主な生活拠点を水辺や水上とする少し変わった生き物となっています。

ここでは、そんなカワウソの生息地・性格・寿命・種類・食性といった生態を分かりやすくまとめてみました。

また、カワウソが見られる水族館についても触れていますので、ぜひ最後までご覧になっていってください。

カワウソとは?

カワウソは「食肉目イタチ科カワウソ亜科」に属する動物の総称です。

主な見た目の特徴としては手足が短く、指の間に「水かき」がある点が挙げられます。

また、細長い身体やモフモフとした毛並みというのもカワウソの特徴と言えるでしょう。

ちなみにカワウソの身体は2種類の体毛で覆われており、この体毛が水を弾くことによって体温をキープし、冷たい海の中でも生きられるようになっています。

そんなカワウソが注目を集めるようになったのは2012年ごろの話です。

SNSの発展に伴い、カワウソの画像が広く拡散されたことで「カワウソブーム」が到来しました。

いまでは一般的な認知度も高まり、水族館や動物園でも人気の生き物として扱われています。

カワウソは泳ぎが得意?不得意?

成長したカワウソは泳ぎが得意で、水中や水辺にいるエサを捕食して生活を送っています。

しかし、カワウソは生まれながらにして泳げるわけではないそうです。

子供の頃に親から泳ぎ方を教わることで、カワウソは泳げるようになっていきます。

母カワウソは半ば強引に子カワウソを水中に入れて泳ぎを教えますが、これは将来子カワウソが自分でエサを獲れるように教育をしているわけです。

ちなみにカワウソはイタチ科に分類される生き物なので「肺呼吸」となります。

そのため、水中で呼吸をすることはできません。

ただし、水中で動きが制限されないよう鼻や耳の孔を自分で閉じられるといった特技を持っています。

食性は?

カワウソは「肉食性」の生き物です。

野生のカワウソが主に食べているのは魚やザリガニ、カエルなどの小さな動物です。

可愛らしい見た目とは異なり、カワウソは強靭な顎と歯を持っています。

これにより、ザリガニやサワガニといった甲殻類も殻ごとバリバリと食べられるわけです。

なお、カワウソは非常に知能が高い生き物で、エサの食べ方にこだわりがある個体も存在します。(大きいエサはすぐに食べないで取っておく、捕らえたエサを並べるなど)

ちなみにカワウソとラッコは同じ生物群に分類されていて、カワウソもラッコと同じように石を使って貝類を割るなどの行動を取ります。

カワウソの種類について

私たちが水族館や動物園などでよく見かけるカワウソは主に「コツメカワウソ」という種類です。

しかし、カワウソには他にもたくさんの種類が存在します。

ここでは、そんなカワウソの種類や仲間たちに関する情報をまとめてみましたのでご覧ください。

仲間は全部で12~13種類

現在のところ、地球上には全部で12種類または13種類のカワウソが存在すると考えられています。

なお、種類の数が少し曖昧なのは研究者によって分類の仕方や考え方が異なるためです。

・ユーラシア大陸(アジアやヨーロッパ)
ユーラシアカワウソ
スマトラカワウソ
ビロードカワウソ
コツメカワウソ

・北アメリカ大陸
カナダカワウソ
ラッコ

・南アメリカ大陸
オオカワウソ
オナガカワウソ
チリカワウソ
ミナミウミカワウソ

・アフリカ大陸
ノドブチカワウソ
ケープツメナシカワウソ(※)
コンゴツメナシカワウソ(※)
※2種をひとつにまとめる考え方もある

このようにカワウソにはたくさんの種類が存在し、それぞれ異なる生活を送っています。

かつては日本にもいたカワウソ

以前は日本にも固有種としてカワウソが存在していました。

ニホンカワウソは北海道から本州にかけて広い範囲で見かけられましたが、毛皮を目的とした乱獲や海洋汚染によって個体数を減らし、最終的には絶滅したという歴史を持っています。

ちなみにニホンカワウソは国指定の天然記念物でもありましたが、2012年に絶滅種として認められています。

なお、昭和まで日本国内に生息していた哺乳類が絶滅した事例はニホンカワウソが初めてです。

カワウソの特徴・生態

ここからはカワウソの生息地・性格・寿命といった特徴・生態をご紹介していきます。

生息地

カワウソはニュージーランド・オーストラリア・南極大陸を除く、すべての大陸沿岸や水辺に生息しています。

先ほども軽く触れた通り、カワウソはアジア・ヨーロッパ・北アメリカ・南アメリカ・アフリカといった広い範囲に生息する生き物です。

そんなカワウソですが、実はとても大食いな動物で1日に大量のエサを必要とします。

そのため、エサが豊富にいる海や川のそばを棲み処とすることが一般的です。

なお、外敵から身を隠せないような開けた場所や魚影が少ない川・海の近くは棲み処として選びません。

性格

カワウソはとても好奇心旺盛な性格をしていて、人懐っこい一面を見せてくれます。

また、前述の通りカワウソは非常に知能が高い生き物であり、人間と同じように「遊び」を楽しむような行動も取ります。

なお、社会性に優れているのもカワウソの特徴のひとつで、水族館などでよく見かけるコツメカワウソは家族や仲間たちとコミュニティを作り、複数の個体で生活をするのが一般的です。

コミュニティが外敵に襲われた際も基本的に応戦することはなく、逃げることが大半なので荒い気性をしているわけではないと言えるでしょう。

とはいえ、人間側が無理やり触ろうとするなどの行動を取った場合、カワウソ側から引っ掛かれるケースはあります。

寿命

カワウソの寿命は15年程度と言われています。

ただし、これは飼育下における寿命であり、野生下での生存率は圧倒的に低くなります。

カワウソが命を落とす主な原因は食糧不足・病気・外敵からの攻撃などです。

人間の生息地から近い場所では交通事故の被害に遭うこともあります。

カワウソはペットとして飼育できる?

カワウソをペットとして飼育することは「一応可能」です。

「一応」というのは様々な条件をクリアした個体のみがペットとして飼えるからです。

現在のところ、カワウソはワシントン条約によって国際的な商業取引が禁止されています。

ペットとしてよく飼育されるのはコツメカワウソですが、同種は絶滅危惧種に指定されているため海外から輸入することができません。

国内で購入・譲渡できるコツメカワウソは「すでに国内に存在する個体」「国内の個体同士から生まれた子供のカワウソ」「希少動物としての個体登録がされているもの」に限ります。

カワウソが見られる水族館は?

現在、カワウソが見られる主な水族館は以下の通りです。

・東京・池袋「サンシャイン水族館」
・東京・品川「マクセル・アクアパーク品川」
・神奈川・横浜「八景島シーパラダイス」
・神奈川・湘南「新江ノ島水族館」
・静岡・伊豆「三津シーパラダイス」
・静岡・伊豆「下田海中水族館」
・愛知・知多「南知多ビーチランド」
・大阪・港区「海遊館」
・大阪・吹田「ニフレル」
・福岡・博多「福岡市動物園」
・長崎・西海市「長崎バイオパーク」
・大分・高崎山「大分マリーンパレス水族館うみたまご」

このほかにもカワウソを飼育しているところはありますので、近くの水族館や動物園を訪れる際はカワウソがいるかどうかチェックしてみてください。

まとめ

見た目の可愛らしさから一躍人気の動物となった「カワウソ」の特徴や生態をご紹介してきました。

ここ10余年ほどでカワウソをペットとして飼育する方も増えてきましたが、その一方でカワウソをちゃんと飼育できずに問題となる事例も増えています。

カワウソは種類によって絶滅危惧種に指定されている生き物なので、無闇にペットとして飼育するのではなく、管理が整った水族館・動物園で楽しむことをおすすめします。

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