サンゴ礁に有害な日焼け止めの成分とは?どんな影響がある?

2018年ハワイでサンゴ礁に有害な成分を含んだ日焼け止めの販売・流通が禁止される法案が可決され、2021年1月1日より施行されます。その他パラオ・オランダ領ボネールなどでも規制の法案が可決、世界的に規制の流れが進んでいて今後エリアが拡大していくことも考えられます。

※日焼け止めの規制は、販売・流通の不可、持ち込みは可、持ち込みも不可など地域によって違いがあります。

サンゴ礁に有害な日焼け止めの成分は?

規制の対象になっていてサンゴ礁に有害だと言われているのは「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」の主に2つの成分です。一般的に販売されている日焼け止めでSPF・PA効果の高い日焼け止めには入ってることが多く、「オキシベンゾン」は紫外線を吸収させる役割を持っている成分です。そしてもうひとつの「オクチノキサート」は日本で「メトキシケイヒ酸オクチル」または「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」というように記載されています。

有害な成分のサンゴ礁への影響は?

では「オキシベンゾン」と「オクチノキサート 」という2つの成分はサンゴ礁にどのような影響を与えるのでしょうか。2つの成分のうち、オキシベンゾンが特にサンゴ礁にとって有害でサンゴが生命活動をおこなう上で欠かせない藻を引き離してしてしまうといいます。オキシベンゾンが大量にサンゴの周りを漂うと「サンゴの白化」を引き起こし、実質的な「死滅」に繋がるというのが有識者たちの見解です。

「オクチノキサート 」はオキシベンゾンほど強力にサンゴ礁を傷つけるわけではないようですが、少なからずサンゴにとって悪影響があるということで禁止成分になっています。

サンゴ礁に有害な成分を含まない日焼け止めとは?

サンゴ礁は「海の熱帯林」と言われ、多くの生物の住みかや産卵場所になっていて海の生態系を支えています。またバリアリーフというように海流や高波の防波堤としての役割もあることからサンゴ礁の死滅は海の生態系に大きな影響を与えると共に人の生活環境にも影響を及ぼします。

「日焼け止めに関する規制法案」にはこうした背景があり、美しいサンゴ礁を未来に残すために重要な問題になります。サンゴ礁を守っていくために有害な成分を含む日焼け止めの使用を控えることが大切で、代替としてオーガニック・ナチュラル系の日焼け止めがあります。

オーガニック・ナチュラル系の日焼け止は植物・果実油など天然成分から作られ、自然環境への配慮になるため近年注目されています。マリンスポーツ向けのオーガニック・ナチュラル系の日焼け止めは「SURF YOGIS」「UV Natural 」などがあります。

日焼け止めの成分のサンゴ礁への影響を理解して、海や自然への配慮を忘れないことが大切ではないでしょうか。

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