この記事では「かわいい海の生き物7選」をご紹介していきます。
イルカやペンギンといった昔から人気の高い生き物をはじめ、ウミウシやチンアナゴなどここ最近で注目を集めるようになった生き物たちの特徴や生態を詳しくまとめてみました。
日本の水族館では数多くの生き物を飼育・展示していますが、本物を見る前には予備知識を増やしておきましょう。
事前に海の生き物たちの特徴を知っておくと、より水族館が楽しめるようになります。
かわいい海の生き物7選
それではさっそくかわいい海の生き物たちを見ていきましょう。
イルカ
かわいい海の生き物といえば、やはり「イルカ」の存在は欠かせません。
イルカは世界中の海に生息する生き物で、その種類はおよそ90種類前後と考えられています。
ちなみに日本近海でよく見られるイルカの種類は「マイルカ」「カマイルカ」「バンドウイルカ」などです。
なお、イルカは生物学上クジラの仲間に分類されていて、中でも体長3~4m以下のクジラ類をイルカと呼んでいます。
また、イルカはとても頭の良い生き物としても有名です。
仲間同士でコミュニケーションを取ったり、グループ内で魚を追いかけて遊んだりと他の生き物にはあまり見られない習性を持っています。
特に「遊び」というのは人間以外の生き物にない行動で、遊ぶことで楽しいと感じる生き物はほとんどいないとされています。
そんなイルカの中でも高い人気を誇るのがシロイルカ(ベルーガ)です。
シロイルカは「イッカク科シロイルカ属」に分類される生き物で、ほかのイルカとは異なり真っ白な身体をしています。
日本でシロイルカを見られる水族館は多くないので、そういった希少性が高いところも人気の理由になっているかもしれません。
※関東では横浜八景島シーパラダイス、鴨川シーワールドの2ヵ所のみ
(ほかは名古屋と島根の水族館の2ヵ所のみ)
ペンギン
歩く姿や佇む姿が可愛らしい「ペンギン」も、海の生き物の中では高い人気を誇っています。
全世界に現存するペンギンの種類は19種類で、主な生息地は南半球です。
ちなみにペンギンといえば寒いところに棲んでいるイメージがありますが、中には赤道近くのガラパゴス諸島で暮らす「ガラパゴスペンギン」といった種類も存在します。
とはいえ、大半のペンギンたちは南極大陸やその周辺の島々を棲み処としていて、北半球で見かけることはほぼありません。
そんなペンギンは種類によって身体の大きさや特徴が異なります。
例えばもっとも小さいコビトペンギンは体長が30cm~40cmくらいしかありませんが、もっとも大きいコウテイペンギンの体長は120cm~130cmくらいです。
同じペンギンではありますが、その差はなんと約3倍となっています。
また、コウテイペンギンは暑さに弱く寒冷地を好みますが、コウテイペンギンに次ぐ大きさのキングペンギン(別名オウサマペンギン)はある程度の気温まで適応できます。
そのため、日本の水族館ではよくキングペンギンが飼育されているわけです。
※キングペンギンは全国色々な水族館で飼育されていますが、コウテイペンギンが見られるのは全国で2ヵ所しかありません。
関連記事:キングペンギンの生態!特徴・性格は?皇帝ペンギンとの違いも
ラッコ
海の表面にプカプカと浮かぶ姿が印象的な「ラッコ」もかわいい海の生き物のひとつです。
ラッコは「イタチ科ラッコ属」に分類される生き物で、主な生息地は「アラスカ〜カナダ周辺」「ロシア東部〜北海道北部周辺」「カリフォルニア周辺」の3つとなっています。
ちなみにラッコというと何となく小さい生き物を想像しがちですが、実は120cm〜130cmくらいまで成長します。
体重も30kg前後はありますので、人間だと8歳〜10歳くらいの子供の大きさとほぼ変わりません。
また、ラッコといえば「お腹の上で貝を割って食べる」というイメージですが、ラッコたちはそれぞれお気に入りの石を持っています。
ラッコは脇のあたりの皮膚がたるんでいて、そこにお気に入りの石や食べきれなかったエサをしまっているそうです。
(お気に入りの石を陸地に置いておく場合もありますが、その置き場所は基本的に一定とのこと)
なお、霊長類以外の生き物が道具を使って食事をするのは珍しいので、ラッコはそれだけ頭の良い生き物とも言えます。
クマノミ
続いてはカラフルな体色が特徴的な「クマノミ」をご紹介していきます。
クマノミといえば映画「ファインディング・ニモ」で有名になった魚です。
クマノミはスズメダイ科クマノミ亜科に分類される魚の総称で、その種類はおよそ30種類と言われています。
そんなクマノミの主な生息地はインド洋や太平洋南部といった比較的暖かい海域です。
日本では沖縄や奄美大島周辺の海で野生のクマノミを見られますが、水槽での飼育もしやすいので自宅でクマノミを飼っている方も少なくありません。
ちなみにクマノミはイソギンチャクと共生関係にある魚なので、クマノミを飼育する場合にはイソギンチャクもセットにすることが一般的となっています。
クリオネ
流氷の天使と呼ばれる「クリオネ」も可愛らしい見た目を特徴とする海の生き物です。
半透明の身体が印象的なクリオネは、生物学上「ハダカカメガイ科」に分類されるので貝の仲間ということになります。
北極や南極といった極めて冷たい海を生息地とする生き物ですが、日本でも北海道あたりでは野生のクリオネを見かけることができます。
ちなみにクリオネが半透明な身体に進化したのは外敵から身を守るためです。
そのほか色素を排除し余計なエネルギー消費を抑えるといった目的もあると考えられています。
ウミウシ
「ウミウシ」は海のナメクジとも呼ばれる生き物ですが、近年ではそのカラフルな見た目が可愛らしいと注目を集めています。
なお、ウミウシはクリオネと同じで生物学上は「貝の仲間」となります。
(正確には巻貝の一種)
貝を持たない身体に進化した結果、いまのようなカラフルな体色になったようです。
ちなみに一般的なウミウシのイメージは「青っぽい色」だと思いますが、種類によってはピンクや黄色のウミウシも存在します。
また、ウミウシには特殊な能力を持つ種類もいて、中には毒性のある生き物を食べることで自身にも毒性を付加させるウミウシが確認されています。
チンアナゴ
最後にご紹介するのは「チンアナゴ」です。
チンアナゴの特徴はなんと言っても砂地の海底に身を隠し、そこから頭部だけを出してユラユラと漂う姿です。
これはエサとなる動物プランクトンが流れてくるのを待っている姿なのですが、その様子が可愛らしいと2010年ごろから注目を集めるようになりました。
また、同じグループのチンアナゴ同士が並んでユラユラと漂っている姿も印象的で、人気や知名度アップに一役買っています。
そんなチンアナゴは臆病な性格をしているものの、チンアナゴ同士ではケンカをするそうです。
(別の縄張りからやってきた同属に対して警戒心を出す模様)
関連記事:チンアナゴが可愛い!似た種類や生態・性格を解説!生息地についても
まとめ
かわいい海の生き物7選をご紹介してきました。
ご覧いただいたようにどの生き物たちもかわいさに溢れていて、実物を見てみたくなるものばかりです。
ちなみにここで取り上げた海の生き物たちは水族館で飼育されていることが多いので、足を運べば本物と出逢えます。
夏休みや冬休み、ゴールデンウィークやシルバーウィークといった連休の際には、かわいい海の生き物たちをぜひ「生」で鑑賞してみてください。