天気図の見方を理解していると基本的な知識を抑えているだけである程度の気象予報をすることができます。例えば波について知りたい場合でも、気圧配置などからだいたいの情報を予想することができようになるでしょう。ここでは天気図に関する解説や、気圧配置と風・波との関係などを説明していきます。

そもそも天気図とは?

天気図とは、地図上に等圧線や気温、湿数、渦度などを記入し、天気など、気象現象が把握できるように記された図のことです。日本でよく見かける天気図は日本を中心としたその近辺のみの図となっていますが、当然日本だけでしか用いられていないわけではなく世界中の天気図を作成することも可能です。

遠く離れた現象が日本の気候に影響を与えることは決して珍しいことではありませんが、一般人が日常的に気にするほどのことではないため、ニュースなどで報じられる天気予報では日本周辺の情報しか紹介されていません。

以下の図のような形で気象庁から天気図を見ることができます。

天気図
出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jp/g3/)

天気図の種類

実況天気図

天気図にも色んな種類があります。ひとつは「実況天気図」です。これは現在の気象状態を表す天気図になります。前項で紹介した図は実況天気図のうち日本周辺域を表すもので、1日7回の観測データから解析をし、観測から約2時間後にその天気図が配信されます。

気象庁のホームページにアクセスすれば誰でも見ることができます。実況天気図は日本周辺だけでなく、アジア太平洋域を表したものもあり、比較的広域の様子を見ることができます(下図)。

天気図
出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jp/g3/)

アジア太平洋域の実況天気図は更新頻度も少なく、1日4回の観測から解析、天気図として配信がなされています。一般にそれほど利用される天気図ではありませんが海上での情報が見られるため船舶向けでもあり、海上暴風や海上濃霧といった警報事項を確認することができます。

予想天気図

次に「予想天気図」についてです。予想天気図は現在までに得た観測データから今後の気圧配置等がどのように変化していくのか、予想した結果を図にしたものです。1日2回の観測データから、こちらも日本周辺およびアジア太平洋域について、観測時刻から24時間後と48時間後の情報が配信されています。

高気圧や低気圧、前線、等圧線などの情報が確認できます。もちろん予想した内容であるため完全にその通りになるわけではありません。過去の傾向などからできるだけ正確になるように予想はされていますが、非常に複雑な計算を行うことになり特に現在から遠くなるほどズレが生じてくることは認識したうえで予想天気図を見る必要があるでしょう。

高層天気図

続いて「高層天気図」についてです。こちらは気象予報士や、天気図の見方について知識を持った人向けの天気図であると言えるでしょう。実況天気図や予想天気図のようにシンプルで見やすく整理された図ではありませんので、天気図内に描かれた記号などの情報が読み取れなくてはより複雑に見えることでしょう。以下がその一例です。

高層天気図
出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/upper_map.html)

高層天気図はその名の通り上空の気象情報が記された天気図です。上空の状態は地上の天気への影響も大きく、高層天気図から気圧の谷や気温などを把握することで今後の予想などをすることもできるのです。

このほか気象庁では「数値予報天気図」など、様々な天気図の情報を確認できるようになっています。さらに地上天気図といっても気温図や渦度図、降水量予想図など、ピンポイントの情報のみを記した図など、豊富に用意されています。

例えば波に関する情報を見たければ「波浪観測情報」や「沿岸波浪実況図」「沿岸波浪予想図」が利用でき、また最初に紹介した一般的な地上天気図からもある程度予測をすることができるでしょう。

天気図の見方

それでは基本的な天気図の見方について説明していきます。まずは最初にも説明した実況天気図を見てみましょう。

天気図
出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jp/g3/)

この図では等圧線および前線、低気圧と高気圧の移動速度などが記されています。気圧情報しか読み取れなさそうにも思えますが、実はこれらの情報が気象の予想をするには重要な情報なってきます。気圧配置が天気や風、波などに大きな影響を与えるからです。

まず、ざっくりとした説明をすると低気圧の周辺では天候が比較的荒れ、高気圧場では穏やかな気候になります。そして赤色半円で記された「温暖前線」の進行方向つまり半円の記号が記された側では広い範囲で悪天候となること、青色三角で記された「寒冷前線」の近辺では強い雨が降るなど天候が荒れやすいということも重要です。さらに、等圧線が密になっている場所では風が強く吹く傾向があるということも覚えておきましょう。

たったこれだけの情報を知っているだけでもこの実況天気図から日本のおおよその状態を読み取ることができます。例に挙げた図で言えば、東京東部の海上では天候が荒れ、強い雨風が生じていることが予想されます。

天気図でサーフィンの波を予想するには?

さて、サーフィンをする場合だと雨や風の情報は重要になってくるかと思いますが、最も気になるのは波の状態かと思われます。そこで天気図から波を予想する方法を考えてみましょう。

まず、波の高さ自体は「沿岸波浪実況図」および「沿岸波浪予想図」で過去の波の高さとそこから12時間後の波の高さ予想を見ることができます(左図実況図:右図予想図)。

沿岸波浪実況図
出典:気象庁(http://www.data.jma.go.jp/gmd/waveinf/chart/awjp.html)

おおよその状態を予想することはできるでしょう。ただし、ここで表示されている波の高さは「有義波高」と呼ばれるもので、実際の個々の波にはこれよりも高い波が含まれていることに注意が必要です。

そして、下の図は同時刻における天気図と波を表しています。低気圧周辺と前線に対応して波も高くなっていることが分かるかと思います。低気圧の近くと前線近くでは天候が荒れ、風が強くなりやすいことからこのように波も高くなりやすいのです。

天気図
出典:気象庁(https://www.jma.go.jp/jp/g3/)

ただし波にも種類があるため単に波が高いだけでなく、「風浪(風によって誘起された波)」か「うねり(風浪が伝播することで規則性・丸みを帯びた波)」のどちらが生じているのか予想できると便利です。そこでこれらを予想するには強い風を発生させる前線や台風、低気圧等との距離や風向きなどが重要になってきます。

風の発生源が近いと波は高くなるかもしれませんが風浪となり不規則で尖った波になってしまいます。一方遠くから波がやってくる場合にはうねりとなり規則的できれいな形をした波がやってきます。ただしうねりとなるには、「遠く」から「長距離」に渡り「同一方向」で「強い」風が吹く必要があります。さらにこれらの条件に加えて、沿岸部では風が強すぎないほうが角の立たない波となりやすいでしょう。

また低気圧の場合には風向きに注意が必要です。基本的には低気圧中心に対して反時計回りで風が吹くため、海から陸の方向へ吹いているかどうかは位置関係が重要になります。

まとめ

天気図にも様々な種類があることが分かったかと思います。観測データを用いてその観測時における天気図と、そこから予想される未来の天気図とがあり、さらに地上の天気図と高層の天気図があるということも理解できたかと思います。

そして波を予想する場合でも般的な地上天気図からもおおよその情報は読み取れるということでした。等圧線が混んでいる場所や低気圧周辺、前線の近くでは比較的強い風が吹きます。また低気圧の周りでは反時計回りに吹くなどの基本事項を覚えておくと良いでしょう。

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