サーフィンを含めて海でのレジャーを楽しんでいるとき、クラゲに刺されて皮膚が真っ赤に腫れてしまったという経験がある人は多いかと思います。ただ、クラゲが多く発生するシーズンではないのに「なぜか肌が赤くカブれたような状態」になることもありますよね。

それはいわゆる「チンクイ」と呼ばれる生物によって刺された跡の可能性があります。しかし、サーファーなどからすると比較的メジャーな生物であるチンクイですが、一般人の方からすると「どんな生物なの?」といった声が多く聞こえてくるかと思います。

そこで、今回はクラゲ以外にも肌にダメージを与える海の生物「チンクイ」について詳しくご紹介していきます。発生する時期や予防方法、また刺されたときの対処法などもご覧いただけますので、ぜひ参考にしてみてください。

チンクイ(ゾエア)とは?

チンクイの画像

それではまず、一般的にはあまり聞き馴染みのない「チンクイ」という生物について見ていきましょう。そもそも「チンクイ」というのはカニやエビの幼生です。つまりカニやエビの赤ちゃんとも言うべき存在なのですが、実質的にはプランクトンの一種とされています。

ちなみにチンクイというのは俗称で、正式名称は「ゾエア」と言います。いつどこで誰が「チンクイ」とネーミングしたのかは分かりませんが、サーファーなど海によく入る人たちからすると、正式名称のゾエアよりチンクイという名前の方が一般的のようです。

チンクイは体長が2㎜程度の微細な生物で、さらに半透明ということもあり、肉眼で見つけて避けようと思っても基本的には不可能です。また、チンクイは自分で遊泳する能力は無く、ただ潮の流れや波の力によって海中を浮遊しています。

このただ浮遊しているだけのチンクイに、人間の体が触れることによって皮膚アレルギー炎などを引き起こすことになるわけです。ちなみに「チンクイ=ゾエア」というのは成長段階における名称でもあり、生まれたてのチンクイはプレゾエアと呼ばれます。そして、生まれたてのプレゾエアからすぐに脱皮をしてゾエアになり、1ヶ月ほどするとメガロパというカニなどに近い形状をした生物へと成長していきます。

このようにチンクイは特に害虫といったわけではないのですが、それでもやっぱり人間からすると海水浴をしていてたまに「チクチクする原因」となる生物ですから、できるだけ多く発生している時期を避けたいものですよね。そこで、次にチンクイが多く発生している時期というのを見ていきましょう。

チンクイが多い時期は?

一般的にチンクイは海水の温度が高くなってくると発生するといわれています。そのため、日本であれば4月ごろから発生し始めて、5月のゴールデンウィーク時期などには大量に海中に存在するようになります。

つまり、よく「クラゲはお盆時期を越えてから」といったイメージがありますが、チンクイの場合に関しては4月から9月~10月くらいにかけて常に一定数が海中にいるということになるわけです。なお、チンクイは水深の深いところで誕生して、海中の潮の流れによって海面近くまで上がってくるとされています。

そして、この海面の温度が高くなる時期が最盛期ともいわれているので、やはり一番多いのは7月の海開き後からと言えそうです。ちなみにチンクイは自分で泳げないため、潮の流れが滞っている湾状の海面に多く存在しているとされています。そのため、潮溜まりとされているような場所を避けると被害に遭いにくいと思いますよ。

チンクイに刺された時の症状は?かゆみ・痛みなど

チンクイには毒がありませんので、刺されたとしても基本的にはそこまで痛みを伴うことがなく、多くの方からすると「ちょっとかゆい」といった症状のみが表れます。しかし、刺されると独特の「赤くポツポツとした斑点」が肌に現れるところが厄介な部分です。

また、疲れやストレスによって免疫力が低下している状態の人や、特定のアレルギーを持っている方の場合、痒みが人よりも強くなることがあり、さらには痒みによって肌を掻くことで「とびひ」する可能性も指摘されています。

クラゲに刺されたときほどの激痛はないにしろ、長引くと1週間ほど肌が赤く腫れあがったままということもあるそうなので、過去に同様の症状が出た経験がある人は気をつけた方が賢明と言えそうです。ただ、人命に関わるほどひどい症状が出ることはありませんので、その点はご安心ください。

チンクイの予防法はない?

大きな被害にはならないといっても、やはり肌が赤く荒れたりするのはイヤですから、なるべくチンクイに対する予防をしておきたいものですよね。しかし、チンクイというのはご紹介したように非常に小さな生物です。

そのため、完璧な予防法というのがあまりありません。出来ることと言えば、サーファーであれば出来るだけ夏場でも長袖のウェットスーツを着用することが有効的とされ、また男性であればすね毛などにチンクイが付着しないよう、ワセリンなどを塗っておくことも効果的とされています。

ただ、どの予防法に関しても100%の効果を保証するものではありませんので、ある程度頻繁に海に入る方であれば、チンクイによる被害はしょうがないものと捉えるしかなさそうです。

チンクイに刺された時の対処法

それでは実際にチンクイに刺されてしまったときはどうしたらいいのか?という部分ですが、多くの場合は1週間以内に自然的に治癒されていくものとされています。要するに蚊に刺されたときと同じようなイメージですね。

ただし、先ほども触れたように肌が弱い方やアレルギーを持っていて症状がひどくなってきたという方の場合は、なるべく早く皮膚科に行って専門的な薬を処方してもらうことがベストです。

いまのところチンクイに刺された部分が跡に残るというような被害についてはあまり実例がありませんが、もしかしたら肌に跡が残ってしまう可能性もゼロではありません。そのため、女性などで刺された箇所が気になる方は皮膚科に訪れることをおすすめします。ただ、ほとんどの方の場合はそこまで気にするレベルの被害は出ないと思います。

しかし、それでももし痒みが我慢できないのであればステロイド系の虫刺され薬を試してみてください。市販の薬でも十分に効果的といった意見もありますし、さらに患部を冷やすことで炎症が治まるといった声もあります。先ほども述べましたが、チンクイというのは特に毒があるわけでも、大きな攻撃力を持っているわけでもありません。

そのため、海から上がって赤く肌にポツポツとした斑点が浮かびあがってきたとしても、まずは慌てず患部をよく洗い流して、あまり掻いたり触れないようにして冷やしておくだけでも治りが早まるといわれています。ぜひ、こうした情報を参考にしていただき、適切な処置をするようにしましょう。

サーフィン中のチンクイ(ゾエア)に要注意!

この記事では海の生物「チンクイ」についてご紹介してきました。チンクイは害虫というほどのレベルではありませんので、そこまで気にする必要はないかと思いますが、一部の人にとってはひどい痒みなどを伴う湿疹が表れるケースがあります。

適切な処置としてはまず患部を清潔に保ち、なるべく肌を掻かないようにすることが大事で、2~3日経っても症状が治まらなければ病院に訪れるようにしましょう。

こちらの記事もおすすめ

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事