サーフィンで知っておくべきカレント(離岸流)の見分け方&対処法!空撮映像も!

サーフィンは海という自然を相手に行うスポーツです。そのため、あらゆるケースや状況を想定して海に入らなければいけません。そうした時に知っておきたい知識が「潮の流れ」です。

離岸流(カレント)は波のサイズがあるときにパドルで沖へ出るときには便利ですが、時にトラブルや事故につながる海の危険の一つです。ここではその特徴や流されてしまったときの対処法というものをご紹介していきたいと思います。

あくまで体の安全を確保した上で楽しむのがサーフィンですから、潮の流れや波の動きというものをしっかりと把握して海へ向かうようにしましょう。

カレント(離岸流)とは?

離岸流は英語で「カレント、リップカレント」といった表現をするのですが、簡単に言えば「岸から沖に向かう潮の流れ、もしくは波の動き」のことを指しています。速さは最大2m/sで1秒間に2m進み、長さは10〜100メートル、幅は10〜30メートルです。

離岸流の発生は地形が影響し、一度発生した場所で1ヶ月近く発生し続けることもあれば数時間で場所が変わることもあります。離岸流はどんな海岸でも起こるものですので、特別な現象ではありません。

海水浴に訪れた普通の海岸で、気付いたら沖の方に流されてしまったという経験は誰しも一度くらいあるのではないでしょうか。この離岸流に対して、通常のサーフィンでは沖から岸へ向かう「向岸流」というものを捕らえて波に乗ります。

この向岸流の反対が離岸流ということになるわけですが、この2つはいわばセットで存在するものです。岸に押し寄せられた波は必ずもとに戻ろうとするので、離岸流と向岸流というのは交互に起こります。そのため、離岸流のそばには向岸流が発生しているということになるわけです。

しかし、いくらセットだから仕方ないといっても離岸流というのは気をつけていないと水難事故に直結する危険なものでもあります。

離岸流の様子をドローンで撮影した映像がこちら↓ 映像では明らかに流れが発生しているのがわかります。

サーフィンにおいてカレント(離岸流は危険?

離岸流(カレント)に乗ると沖に出るのがスムーズで波のサイズがあるときのサーフィンであえて離岸流に乗るサーファーも多くいますが、一方で離岸流に流されて溺れるという事故は後を絶ちません。

危険なのは離岸流に乗っていることに気づかず流されてからパニックを起こすことです。離岸流の特性を知らず海岸に戻ろと必死になっても戻るのは困難でさらにパニックに陥ってしまいます。

離岸流は岸から肉眼で判断することが難しく、また状況によってもその度合いや流れの強さというのは常に変化するもの。

ちなみに離岸流というのは、沖から流れてきた海水(向岸流)が溢れて「これ以上岸にはいけない」となった時に、海水をもとに(沖へ)戻す役割があるわけですが、その力というのは人間の泳力で立ち向かえるものではありません。

カレント(離岸流が発生しやすいサーフポイントは?

・遠浅で外洋に面している海岸

・海岸が長く続く場所

・堤防など近くに人工物がある場所

サーフィンでのカレント(離岸流の見分け方

・波の形が周りの場所と違う

・波が濁って見える

・海岸のゴミや浮遊物が沖に溜まっている

離岸流(カレント)はなかなか肉眼で判断することが難しいのですが、いくつか見分けるポイントがありますので頭に入れておきましょう。まず、遠めに波を見たときに「波の形が周りの場所と違う状態」であれば、そこに離岸流が発生している可能性が大です。

離岸流は押し寄せる波を割るようにして戻っていくことがありますので、こうした現象が起きるようになっています。それは「波が濁って見える場所」を比較的に離岸流が発生している確率が高めということです。沖から岸へ向かう海流と、沖に戻ろうとする海流がぶつかるわけですので、そこには衝突した形跡が残ります。

それが海の濁りであったり、白い泡のようなものが表われたりといった現象なのですが、こちらも比較的分かりやすい区別の付け方だと思いますので、覚えておきましょう。

次に目安となるのは海に浮かぶゴミの流れです。海にゴミが捨てられていること自体は非常に悲しいことですが、そのゴミの動きによって現在海流がどちらに向いているのかが分かります。

波が岸に打ち上げられ、その後ひとつの場所に集中し出してそれが沖に戻る動きを見せたらそれは離岸流確定と言えるでしょう。こうした部分もサーフィンをする上では非常に大事なチェックポイントとなっています。

しかし、いくら注意をしていても流されてしまうときというのはあるものです。そんな離岸流に流されてしまったときの対処法というのを、次にご説明していきたいと思います。

サーフィンでのカレント(離岸流の対処法

・岸と並行してパドルして離岸流から脱出する

・サーフボードから落ちない

どれだけ腕が立つサーファーでも離岸流をすべて回避することは不可能です。むしろ離岸流(カレント)というのは利用すれば、波に乗るため沖へとゲッティングアウトするときに便利なものでもあります。

しかし、これは上級者というか流れをよく知る方だから出来ることで、初心者の場合はなかなか難しいのでおすすめできません。少し話しが逸れましたが、それでは本題の離岸流への対処方法について見ていきましょう。

離岸流に流されたときの対処方法というのは、大きく分けて2つしかありません。ひとつは離岸流からの動きに逆らわず、岸と並行してパドルして離岸流から脱出する方法です。

水辺の危機管理術(2)
〜海水浴中に沖に流されたら〜

海で泳ぐ際に気を付けたいのが「離岸流」。 岸へと向かう「向岸流」が、ある一点で強い流れで沖へと戻る現象です🌊 この流れに捕まったら、岸に対して平行に泳ぎ、流れから抜け出すことが重要です。

👇水辺の危機管理術https://t.co/jSTvCsNupq pic.twitter.com/AUt0WlkGUD

— ❄️BE-PAL⛷編集部🔥 (@bepal_staff) 2018年8月13日

基本的に離岸流と向岸流というのはセットですから、離岸流の両サイドは岸へ向かう流れがあるということになります。この岸へ向かう流れを捕まえるために、岸と並行してパドルすることが大切です。自分の意思とは関係なく沖に流されてしまった場合、離岸流に向かって正面に向かっても体力が削られるだけで状況は好転しません。

もうひとつの対処法は、とにかくサーフボードから落ちないようにして耐えるということです。離岸流によって沖合まで大きく流されてしまった場合、最悪の事態を考えてもサーフボードさえあればなんとか海面に浮いていられますので、救助を待つこともできます。

まずは、サーフボードをしっかりと掴んで、流れが収まるのを待つというのも実は大事なことなのです。また、そのほかの対処法としては流された先に何か「浮き」やテトラポット地帯がないかをよく確認することも重要とされています。

特に初めて訪れたポイントではパニックになってしまって、実は少し泳げば周りに岩場などがあったというケースもありますので、とにかく落ち着いて状況を把握するようにしましょう。

サーフィンでのカレント(離岸流には要注意!

離岸流(カレント)というものに関する基本的な知識やその対処法をご覧頂きましたが、どこの海岸でも起こり得るものだということが分かってもらえたかと思います。

実際にサーファーの中にも離岸流にさらわれる事故に遭う方はたくさんいますので、けっして他人事ではありません。潮の流れ、波の動きを把握するというのはサーファーにとってもっても大事な要素のひとつです。ぜひこういった波に関する知識を身に付けてから、海へと向かうようにしてください。

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