【プロ解説・動画】ノーズライディングのコツ&よくある失敗の原因

【JPSAロングボードプロ 堀井 哲 解説】

今回はノーズライディングのコツをテーマにお伝えしたいと思いますが、ノーズライドは奥が深くといいますか、サーフィンは奥が深いもので私の頭の中でも日々変化しています。

そのため、あれ?やっぱり今までのは間違っていた?何ていうことはよくあることで、日々打ちのめされています。ただそんな時は「サーフィンはやっぱり面白いなあー」と実感する場面でもあります。ですので、ここで皆さんにお伝えすることは、あくまで「今現在の私の感覚で正しいと思っていること」であることをご了承ください。もちろん間違った情報を伝えないように配慮していますが、”これが絶対に正しい”と言い切れるものではありません。

これからノーズライディングをマスターしたいと思っている方々のヒントになれば幸いです。

ノーズライディング

ノーズライディングをマスターするための3つのポイント

サーフィンはノーズライディングに限らず自分のイメージと波の変化が一緒でないと中々上手くいきません。ワイプアウトをした時にその失敗の理由として体の使い方や力を入れるタイミングの取り方に意識が向きがちというのがありますが、アクションを起こそうとする時に波に対して丁度良い位置から始める事が一番大切です。

まずは良いイメージを作るためにノーズライディングができるのはどのような状態なのか?というのを3つのポイントにまとめてみました。

1. ボードの向きは「横」

テイクオフの時の角度を縦とするならば、波に対して平行に近づけるように「横」へ向いている事が重要です。掘れた波を走り抜けている時は板が横に向いているはずで、ダラダラとした波の時は「横」というよりは縦に近い『斜め』に滑りがちでそれは横に向いているとは違います。

2. 波の斜面が立っているところ

ある程度、波のフェイスが張っているセクション(少し掘れているところ)にいることも大切で、長くノーズをするには進行方向の波も適度に斜面が立っていくという事もポイントになります。

3. ハイライン(波の上の方)にいること

1.2が出来ていればハイラインではなくボトムから歩き出す方が安定感があるようにも思われますが、個人的には難易度が高いように思うので、まずはハイラインを意識した方がいいです。

以上の3つの条件が揃っている時にノーズにいるイメージを持ちましょう。そしてノーズライディングを練習するという事は『ノーズにいくために色々な動作を練習する』というよりは『良いポジションで良いバランスでノーズにいる』ためにパドリングやテイクオフ、歩き方、フォーム、などを工夫し練習していくことが大切になります。

ノーズライディングでよくある失敗と原因

ノーズにいけそうでいけない

2・3はできていて一瞬ノーズにいけそうな感覚はあるものの、1,2歩目あたりでパーリングを予感するのは、ボードがしっかりと横に向いていないことが多いです。

ノーズにいくと沈む

次によくあるのが、1・3はできていて波を走り抜けてきたショルダーに出る手前で歩いてしまい 一瞬はいけるが、微妙に届かなかったりすぐノーズが沈んだりするという失敗です。これはそもそも波のフェイスが張っているセクションにいないという原因が考えられます。

ノーズライディングをマスターするには?

ノーズライディングをマスターするためには「上手いサーファーの動画を見てアプローチのイメージを作る」これが重要になります。現代は、スマホで世界中のサーファーのライディングをチェックすることができます。自分が追い求めるノーズライディングを頭に入れることが、第1歩です。

また動画を通して、ノーズライディングのアプローチの種類なども見分けられるようになるとロングボードの奥深さにも気付かされることでしょう。アプローチというのはノーズにいくまでの動き。さきほどの3つのポイントを、「どのタイミングでどのように作っているのか」という部分です。

好きなサーファーのスタイルやフィンの数、ボードの種類で動画を選ぶのではなく、この人はどのようなアプローチでノーズにいくのだろうか?という疑問を持ちながら見れば一つの動画から得られる知識や面白さは倍増するでしょう。

ノーズライディングの種類

ノーズライディングには、大きく2つのタイプがあると思います。

①レールをセットしてからウォーキングでノーズにいくタイプ

②レールをセットしながらウォーキングをしてノーズにいくタイプ

ノーズライディングでは『レールをセットする』という言葉がありますが、セットしてからノーズに歩き始めるタイプと、セットしながら前に歩き始めてセットできた状態でノーズにいるタイプに分けることができると考えます。

エッジが立っているようなEPSハイパフォーマンスロングだと①がやりやすく、クラシックと言われるようなノーズライダーのようなボードは②がやりやすいと思います。

これは動画で解説するとイメージがわくかと思います。まずこちらが①の動画。

撮影したのは、3年ほど前で、使用しているボードはシングルフィンのクラッシックボード。レールをセットしてから歩いていて、いかにもハイパフォーマンスボードのノーズライディング。使用しているボードはシングルフィンですが、今になって見てみるとボードと噛み合っていないような印象で恥ずかしい限りです…

続いてが②の動画。今年の始めの方に撮影したもので、こちらもボードはシングルフィンで1本目の動画よりはレールをセットしながら歩けていてボードのデザインに合ったサーフィンが出来ているように思います。

まとめ

ここまでノーズライディングのコツやよくある失敗とその原因を解説し、ノーズライドの種類について解説しました。冒頭でも話しましたがこれらは「今現在の私の感覚で正しいと思っていること」であります。答えがあるようでないサーフィンをこれからも追求していきたいと考えています。

堀井 哲プロにサーフィンを教わりたい方は『鵠沼サーフィンスークール『QEST(クエスト)』へ

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